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【新約】魔導循環〜Magical circulation〜
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 堕天使。

 天使が何らかの罪を犯し、罰として地獄に叩き落とされ悪魔と化したもの。

 階級は悪魔の中でも最上位の部類に入り、初代魔王サタン=堕天使ルシファーをはじめとする強力な悪魔が多い。

 《守護悪魔》とするには非常に高位の魔術師でなければならず、現在堕天使を守護悪魔にすることに成功しているのは第三位のベリエル卿と、第一位である正体不明の魔術師の二人だけである。もっとも、第二位の魔術師は堕天使を召喚せずに複数の悪魔を使役する戦法をとっており、実力的には堕天使を召喚することができるという。


 腰までのつややかな黒髪に勝気な目。自信過剰気味だがしかしそれなりに実力はある。

 レギオン《ヴァンティーラ》第二十七位、四柄(よつか)サヤはこの堕天使の召喚を今日、実行に移すことにしていた。

 自分にできずに他人にできる。

 それは、サヤのプライドを大きく傷つけるものだった。

 他人にできるなら自分にもできて当然である。それがサヤのモットーだった。

 
 サヤは堕天使の中でも飛び切り強力なものを呼び寄せることにした。それは………

 
 《大天使》。

 もともとは堕天使ではない天使だが、ある術式を組み込むことで堕天させることができる。

 サヤが召喚することにしたのは魂の守護者、戦場を書けるヴァルキュリア達の長、ウリエルだった。

 戦闘力、魔力、特殊能力(アビリティ)

 どれをとってもウリエルは完璧だった。

 
 天使の召喚の術式はいたって簡単。

 祝福を求め、降臨を促すのみだ。

 大天使となれば少し術式が複雑になるが、サヤは自分にできないはずがないと自負している。

 
 厄介なのが《堕天属性》を付与する術式だ。これがかなり難しい。

 与える魔力量が多いのだ。

 しかしそんなことを気にしていては、自分の体面を保つことができない。


 と、言うわけで、他人から見ればあまりにも無謀すぎる挑戦を、サヤは執り行おうとしていた。

 
 基本的な悪魔と違って、天使の召喚には大した準備は要らない。

 堕天時の暴走を防ぐために呪縛の術式を組み立てる必要はあるが。


「ヨツカ嬢ではないか」
「あら。ご機嫌麗しゅう、ベリエル卿」

 仮面の男が、丁度角を曲がってきた。

 彼の後ろに使える堕天使。

 彼の者こそ、ベリエル卿の従える最強の堕天使にして初代魔王、ルシファー。

「つい先ほどアザレア卿が《召喚の儀》にはいられたところだ。……はて、ヨツカ嬢も本日が《召喚の儀》であったか?」

 これには少々言葉を詰まらせざるを得ない。

 本来、二十七位であるサヤの《召喚の儀》はもっと後日だ。

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