暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第29話 魔人はフラグを立てるだけのようです
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

Side 愁磨


「おーっす、スタン爺さん。今日もいい髭だな!」

「…せめて良い天気じゃの、ぐらいは言えんのかの?シュウマ殿。」


スタンと言う名前で分かるかも知れないが、俺はウェールズの隠れ里―――

つまり、ナギの故郷に来ている。

既に二年は滞在してるから、村の人達ともそれなりにご近所さんだ。


「・・・・おじじ、おはよう。」

「おー、アリアちゃんお早う。今日も可愛いのう。」

「オイオイジジイ、鼻の下伸びてんぞ。だらしねぇ。」

「フンッ、貴様に言われたくなどないわ悪ガキめ。」


――スクナを再封印した後、俺は『紅き翼』全員に計画の事を大まかに話した。

正直に言うと、こいつらが受け入れてくれるとは思って無かったし、

ぶん殴られるとは思ったんだが―――


『………ありがとよ、話してくれて。俺は賛成だぜ?だってよ――』


ってナギに言われて、呆気に取られた。

曰く、『不必要に死んでく命があっちだけでも減るってんならいいだろ。』

・・・・目の前で、腕の中に居た命を助けられなかったとか言っていた。

それでどう心が動いたのかは、本人だけが知ってれば良い事だ。


「ああ、そうそう。俺魔法世界(あっち)に用事あるから、暫く行ってくるわ。」

「あ〜、そうか。ワリぃな、手伝えなくってよ。」

「別に気に病む事は無いわよ?ナギが居ても邪魔なだけだから。」


まぁ、皆考える所があるみたいで。

今はバラバラに散って、考えを纏めているって所だ。


「……ノワール殿、じゃからナギはスマンと謝ったのを分かっておるじゃろう?」

「スタンさん、私を馬鹿にしているのかしら?分かっているから言ったのよ?」

「何時になってもん慣れんのう……。」


・・・・ノワールとスタン爺の折り合いは、なんか不思議だ。

と、俺達が雑談していると――


「皆さん、おはようございます。朝から騒がしいですね。」

「ん?ああ、ネカネちゃんおはよう。今日も可愛いね〜。」

「しゅ、シュウマさん。子供扱いしないでください。」


俺が頭を撫でているこの子は、ネカネ・スプリングフィールド。

綺麗な長い金髪を背中程まで伸ばしていて、紫がかった深い青い瞳の子だ。

ナギの親戚の子(と言っても同じ村に住んでいる)で、今は学校が夏休みで帰省中。

・・・・アリアとは仲良しなんだが、何かと衝突?してる。


「子供扱いされたくなかったら、もっと大きくなるか

700年前に生まれてくるしかないよ〜。

そうそう。今丁度話してたんだけど、俺達暫く魔法世界に行ってくるから。」

「え、えええええええ!?そん
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ