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蒼天に掲げて
十一話
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お前がこの村を守ってくれねえと俺は不安で仕方ねえ」

 だから俺が帰って来た時に、お前が笑顔で待っていてくれよ。

 俺が最後にもう一度頭を撫でると、文は力強くコックリと頷いた。

「うん! 私がんばるね!」

「ああ、頼んだぞ」

 やっとこさ旅立つ準備が終わり、俺は趙雲達に謝りながら村を後にしようとした時。

「うおーい、がんばれよー!」
「ちゃんとご飯食べるんだよー」
「土産持って帰ってこいよなー」
「死ぬんじゃないぞー!」
「帰ってきたら文ちゃんを幸せにするんだぞー!」
「帰って来なくていいぞ柏也ああぁぁ!!!」
「文のオッサンそりゃねえぜ……」
「アニキー、帰ってきたら武勇伝聞かせてくだせえ!」
「村は俺達に任せろよー!」

 村の皆が門の前に集まり、俺を見送ってくれていた。

「良い人達ですな」

「本当ですねー」

「うう涙が」

「稟ちゃん、鼻血じゃなくて鼻水が出てますよー」

「チーン!」

 俺の隣にいる三人も少しばかり共感したようで、村の皆が見えなくなるまで手を振りながら出立することとなった。


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