暁 〜小説投稿サイト〜
蒼天に掲げて
十話
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 風にそういわれて先程の門番達を思い出す、ああ、そういうことか。

「ふむ、つまり我らをこの村に入れて弄ぶつもりというわけか」

「は!? まさかあのような大男が風の幼い身体を弄び――ッぶーーーーーーーーーーー」

「はーい稟ちゃん、トントンしましょうねー」

「フガフゴフガ……」

 私の発言により稟が大通りで鼻血を吹く。その光景に野次馬が集まり中々恥ずかしい状況なのだが、風はいつものように稟の鼻血を止めにはいった。

「あと星ちゃんも違いますよー、実はあの人達の目には余裕の表れが見えたんです」

「ほう……」

「なのでたぶん、私達ごときをいれても大丈夫だと判断したのでしょう」

「なるほど、舐められたものだな」

 風にそういわれ、ますますその二人組に会いたくなった。

 この趙子龍に対し、ごときだと? 是非戦ってみたいではないか!

「あーあ、星ちゃんがやる気出しちゃったじゃないですかー、稟ちゃん」

「私のせいじゃないでしょ風!」

 そうして私達は団子屋の店主に領主の居場所を聞き、団子を食べながら領主仕事場にたどり着く。

「失礼、貴公がこの村の領主かな?」

 私が最初に入ると、そこには屈強な爺殿が筆で書物を書いていた。そして、こちらを振り向くと、私達の格好を見てからにこやかな笑顔で礼をとった。

「おお、なんじゃ先程村に来なさった旅の者達ですか。ささ、汚いですがこちらへどうぞ」

 そういわれ三人共椅子に座り、爺殿の言葉を待った。

「まあくつろいでくだされ、それで、なにをしにここに来たのですかな?」

「はい、私はこの村の発展について聞こうと思いまして」

「私はお爺様の外交の武勇伝をー」

「私はこの村の武人について」

「はっはっは、なるほどのう。ならお主等二人は儂が話そう。もう一人の青い髪の武人の方はしばし待たれい」

 爺殿にそう告げられ、私は自分だけ突っぱねられた思いになり、立ち上がろうとすると――

 黒髪の、見たこともない大きな武器を二本背負っている男に出会った。




「おいジジイ、俺は旅に出ることにしたぞ」

 俺が部屋に入ると、三人の旅人がこちらを見ていた。

『あ、やっちまったわね貴方』

「……こほん、失礼しました――うぐ!?」

「待て柏也、ちょうどお主が来るのを待っておったところじゃ」

 ジジイにそういわれ、俺は渋々適当な場所に移動する。

「そこの武人の方がお主と戦いたいと申していてな」

 ジジイが見やった武人を見ると、その青髪の武人は目をキラキラと輝かせながらこちらを見ていた。

「…………なんかやだ」

「そういうでない、その者に勝てばお主が旅に出るのを許
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