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少年は魔人になるようです
第4話 少年は力の使い方を学ぶようです
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あとはこの魔力を解放?すればいいんだなよな?」

「ああそうだ。それを体の外に出すイメージなんだが……―――!!」


瞬間、世界を飲み込み、潰すかのような魔力が放出される。

攻撃の意思が無い魔力波ではあるものの、ノワールでさえ感じた事の無い量の解放。

周囲の木々が徐々に変異を起こしているにも拘わらず、愁磨自身はあっけらかんとした様子である。


「ん?これでいいのか?」

「あ……あ、ああ。」

「……もしかして、魔力が多すぎて辛いってやつか?すまんが止め方が分からんのだが。」

「あ、ああ。体の中に丸めて纏める様なイメージだ。

まずは、体の周りに密着させる感じで、そう――――」


ノワールに教えられて、5分ほどだろうか。

漸く解放されていた魔力は再び愁磨の中に納まり、周囲も元の穏やかな森へと姿を変えた。。


「あー、なんだ。ごめんな。……まだ顔色が悪いけど、これで大丈夫か?」

「ふぅ……ありがとう、もう大丈夫だ。

しかし、基本を一度で成功させるとも思っていなかったが……魔人の魔力量を侮っていたよ。

まさかこれほどの魔力を持っているとは思っていなかったよ。」

「魔王すらビビるってどんな魔力だよ俺は。

……まぁいいや、続けようぜ…って、座り込んでどうした?」

「あー、いや、その………正直、まだ、その…、震えが止まらないし、それに、腰が抜けて……

あの…だからその……だな///」


涙目になりながら顔を赤くし、上目使いで見てくるノワールを愁磨は神速で抱きしめる。


「ああ、もうお前はかわいいなぁ♪これでいいのか?なに、髪も撫でて欲しいのか?このいやしんぼめ!!」

「いや///まあ、これはこれでいいのだが///」


そう言うとノワールは愁磨を一度剥がし、逆に後ろから抱きしめる。


「ああ、こちらの方が落ち着くよ……。」

「まぁ別にこれはこれでいいけどさ?でも、魔力の制御方法とかまだ教えて貰ってないんだがどうするんだ?」

「も、もう少しこのままで……///」

「……………」


好きにしてくださいとでも言わん顔で、ノワールのされるがままになった愁磨であった。

・・・・人の温もりと言うのを久しぶりに感じた愁磨も、密かに心を満たしているのであった。

Side out




Side ノワール


―――――1時間後


「さて、魔力の制御方法だったな(ツヤツヤ)」

「ああ、よろしく頼む……(グッタリ)」


その後、一時間に渡り抱きしめられたシュウはなぜか疲れていたが、顔はどこか満足げだ。


「さて、もう自分の中の魔力は掴んだな?


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