暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
虚空爆破
Trick11_室内だから、うまくいくといいんだけど
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てた為にコインが手から落ちてしまった。

(タイミングが間に合わない!)

御坂はあきらめた。

だがその時、上条が3人の前へ出た。

そして右手を前へかざして・・・





ぬいぐるみが縮み始めたとき、一人だけ冷静な人物がいた。

西折信乃。彼は15歳にも関わらず、くぐってきた修羅場がかなりある。

そのため状況が困難なほど冷静になる性格になっていた。

爆発が作動する直前に信乃は対処の方法を・・・否、この後に起こる結果を
予想できていた。

(琴ちゃんなら爆弾を撃ち落とせる。重力子による爆弾だから問題ないはずだ。
 それに上条も前へ走り出している。琴ちゃんがミスしてもあいつの右手が
 あれば問題ない)

この結果から、信乃が行った行動は2人の手助けではなく自分自信の避難だった。

(この距離だとA・T(エア・トレック)があれば間に合うかもしれないが
 今日は持ってないからな・・・・それに、2人がいれば初春たちは大丈夫だ。
 後は俺自身も柱に隠れないと)

信乃がいる位置は初春たちと爆弾との方向が違い、上条が爆弾を無力化しても
その無力化範囲には信乃は入らない。

つまり4人が無事でも信乃が危険なことに変わりないのだ。

信乃が柱に隠れるために動き始めた。


しかし、次の瞬間。

「まだ下に降りませんの?」

後ろから声が聞こえた。

「な!?」

そこにいたのは常盤台の制服を着て、扇子で口元を覆った少女。

先程、信乃が言った3人の内の1人。信乃が向かった奥の方にいた少女だ。

初春たちに合流するよりも早く少女を見つけ、先に避難するように指示をしたが
少女はなぜか下りずに信乃の後を追ってきていた。

爆発の範囲に常盤台の少女も入っており、もちろん信乃が柱に連れていくのに
間に合うタイミングではない。

絶体絶命の状況。

「・・・・あれをやるしかないか」

それでも信乃は落ち着いていた。

焦りは少女に気付いた一瞬だけだった。

すぐに対処法を考え、導き出す。

「室内だから、うまくいくといいんだけど」

そう呟き、信乃は両手を前へ構えた。




つづく

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