高町さんの部屋にて…その1
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高町さんと下校し、高町家に到着した俺は高町さんの案内で彼女の部屋に居る。
その際聞いた事なのだが、高町さんのお母さんは買い物に出ているとの事。
「よっ! 昨日ぶりだな、スクライア」
「あ、はい! 昨日ぶりです、神田さん」
勉強机に置いてあるバスケットの中に居るスクライアに声を掛ける。
スクライアからも言葉が返されるのだが……神田さんと『さん』付けされる
礼儀正しいのは良い事だが、同世代の男子同士でそう呼ぶのは違和感がある。
俺の知識では、スクライアは観てくれはフェレットだが中身は人間。
それも高町さんと同世代だ。なのでもっとラフに言ってもいいと思うのだが?
「なぁ、スクライア? 別にそんな『さん』なんて付けなくても『神田』でいいぞ?」
「え、えっと……はい。か、神田」
スクライアは戸惑いながらも言うのだが……何か堅っ苦しいな、おい!
「はぁ〜、もっとラフで良いんだって……男同士で歳も近いだろ?」
「た、確かにそうだね……うん。今度からそうするよ、神田」
「おぉ、やれば出来るんじゃん」
スクライアとの距離(人間関係での)がいい感じになってきたので
俺はスクライアが居るバケットまで近づき、人差し指をスクライアに向ける。
「んじゃ、改めて……昨日ぶりだな、スクライア」
俺の行動に最初はどうしていいのか解らなかった様だが、しだいに俺の意図を読み
自分の前足を俺の人差し指へと乗せる。
「うん! 昨日ぶりだね、神田」
そう言ってお互いに笑顔で向き合う……俺もスクライアも実にいい笑顔だ。
「……あのー。私の事忘れてないでほしいんだけど……」
「「ん?」」
ドアの方から聞こえてくる声に、俺とスクライアは同時にドアの方を向く。
するとそこには、困り顔で佇む高町さんが居た。……ごめん、忘れてた。
「ご、ごめん、高町さん……」
「ご、ごめん、なのは……」
高町さんの部屋な筈なのに、高町さんの事を忘れてしまうという失態をスクライアと共に2人して謝る。
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あれから取り合えず、高町さんに許してもらい。
今現在は高町さんの自室にあるテーブルに、俺と向かい合う状態で高町さん&スクライアはテーブルに着いている。
「で? 何から説明すればいいんだ?」
俺の発した言葉を聞き、高町さんとスクライアはお互いに顔を合わせ、頷いた。
どうやら、何を聞きたいか決まっているようだ。
「まず……神田がどうして結界内に居れたのかを教えて欲しいんだ
結界内は基本的に、魔導士でなければ干渉できないはずなのに……」
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