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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第二章 『過去と記憶』 ‐断片‐
第28話 『姉と妹』
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――これは、ある不器用な姉妹の話。 多くを知る姉と これから知りに行く妹の物語

――姉は、妹に対して翼を与える 妹は、その翼を持つだけの人間になると誓う

『もう、私は過去の私ではない 力に溺れる私ではない 覚悟と意思と信念 それらを持って未来を望む、探しに行く』

少女は、そう心で叫んだ


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「……はぁ」

深夜、多くの人が既に眠っているであろう時間に私『篠ノ之 箒』は夜風に吹かれながらため息をついた。

今居るのは学園の屋上。
 
本当ならば、こんな時間にここに居ること事態織斑先生にでもバレたりすれば即刻『出席簿』というあの学園内部で最も恐れられている凶器で修正を食らうのがオチなのだが、今の私はどうしても気分転換がしたかった。


あの後……クラス対抗戦での一件は、最終的に一夏・鈴・梓姫により襲撃者――あの異形を撃破し、そして撃破したその後に急に現れたもう一機の異形はあの時の『バケモノ』、<Unknown>の一撃により文字通り消滅した。

恐らくだが、アリーナ内部の状況を理解できていたのはあの時と同じで、当事者である3人に悠とアリア、セシリアに私、それから管制室で指示を飛ばしていた織斑先生と山田先生だけだろう。

織斑先生から聞いた話だが、あの時、最初の『異形』が襲撃してきた時にハッキングされると同時にアリーナの観客席の防護壁は全て降りて、そしてアリーナ内部を確認できるライブモニターは私達が関係者が見ていたもの以外は全て停止していたらしい。

だから今回の一件について詳細まで知っている――というよりも、ちゃんと最後まで見ている人間は限られてくる。

そして、事態が落ち着きを見せた後に織斑先生が学園全体と来賓に対して行った告知は
『とある実験中のISが暴走して、そのISがあの時乱入してきた。 また、どこのISなのかは相手企業側の意思により詳細は告知できない』という内容だった。

当然、納得しない人間は大勢居た。

しかし、あの時の状況を探る方法など殆どなく、また告知を行ったのが『織斑先生』だったと言うのが大きかった。

本人の前で言うと私が怒られてしまうのだが、織斑先生――千冬さんは元といえど世界最強"ブリュンヒルデ"の名を持つ人物なのだ。
その名声・地位共に、非常に高い。千冬さんが望んでいなくともその経歴事態があの人をそうしている。

だからこそ、そんな世界最強から直接告げられた事実に対して、実際の話納得する生徒も多くいたし、疑念を持つ生徒は恐らく本当の意味で世界最強に逆らえばどうなるか、それが分かっていたのだろうか、行動は特に起こさなかった。

事態の収束は
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