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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第21箱 「僕も高校生かぁ………って!ええ!!なんで!?」
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一にはどちらも見覚えがあるのだ。

それに、【あの時】の面影もある。

何よりも決定的なのは、彼女達の胸についている≪ネームプレート≫



そこに書いているのは……。


【黒神】に【人吉】







劉一は、口をパクパクさせている…

それ…まるで、餌を求める鯉みたいに、酸素を求める金魚たちみたいに…… 苦笑

そして、一瞬で混乱し……。

「なっ…なっ…なっ…なあああ!!!」

滅茶苦茶動揺、取り乱して声を上げていた。

そして、一つの事実を思い出す。

「あっっ! そっ、そういえば、【箱庭学園】って!! そうだよっ!! 当然じゃないかっ!!! 」

この世界は……。

もう、この世界は僕にとって現実と何1つ変わらない。

≪別の世界に来ている≫≪転生している≫

そんな実感なんてもう無いのだ。

此処に来て、十年以上も経っているんだ。



「む?」


女性、めだかちゃんがこちらを、劉一の方を見た。

何故こっちを!?っと思っている暇は無い。

劉一は思う間もなく、視線がこっちを向いたその瞬間!顔をそらしていた!!

(あぶないっ!!せ……せーふっ!)

動揺しているのに、自分自身のファインプレーに褒めてあげたい程思っていたようだ。




「どうしたんだ?」

善吉がめだかちゃんに何事かと聞く。

入学式で、突然前じゃなく明後日の方を向いたんだ。

何事かと思ったのだろう。

「いや… 何やら、私に視線を感じたんだ。否、善吉の方にも視線がいっていたと思うぞ。」

そう言って、まだ視線がした方(劉一がいる方)を見ていた。

「オレにも……?なんも感じなかったぜ?でも、そりゃ 入学式だってのに、あれだけ喋っていたら注目集めるだろう?オレも同じって事だけどな。」

善吉は少し呆れ顔でそう言った。

めだかちゃんと一緒にいるだけで自分も注目を集めるのは解りきっている事だった。


「ふむ… それもそうだな……。」


そう言ってめだかちゃんは劉一の方から視線をはずした。






















どうやら、視線を感じなくなったのを劉一は解った。

「ほっ……よかったぁ……。」

どうやら、2人には気付かれてはないようだった。

再び2人にちらりと視線を向けると今度はちゃんと前を向いて入学式にのぞんでいたから。

「……あわせる顔なんて無いよ僕になんて。」

劉一は長い年月もあってか、 他人を傷つけた事の罪悪感は大分なくなっていた。

今回の闇はどうやら前回と違い 時間が、
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