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恋姫〜如水伝〜
十五話
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え、覚えているわ。貴方、自分に天下は似合わないって、言っていたわね、それとどんな関係があるの?」
「天下を取った男が死んだ後、その男の子供はまだ幼かった。結果、その遺児の天下を守ろうとした者と、それを奪う者の二つに別れた」
「あなたは、どっちについたの」
「…私は何処にもつかなかった、二つの勢力が争っている間に第三の勢力として、天下を奪ってみようと考えた」
その言葉に、少し驚いた華琳だっだが、続きを急かした
「私の計算は完璧だった、少なくとも、成功すれば、そのどちらの勢力をも上回る兵力を持つ事が可能だっただろう。だが、私は失敗した、私には天運が無いのだろうとその時ようやくわかった」
「それで、その罪で国を追われたか、殺されたの?」
「いいや、特に咎めは受けなかったよ。奪った領地を全て勝者に渡し、それに息子が勝者の側について功を挙げていた。その事もあって、命は無事だったし、家も守れた」
「そう…、それであの時、そう答えたのね」
「結局、私は誰の下でしか役に立たないのだ、そして、それが私の生甲斐なのだろう。その為なら、私はどんな事でもしよう」
「それが、貴方の決めた生き方ね。ありがとう、いい話が聞けたわ。お茶を持ってこさせるから、今日はもう少しここでゆっくりしましょう」
「そうだな、少し喋りすぎた、お茶でも飲んで休もう。また、明日から忙しくなる」

そうして、華琳と如水の二人はゆったりと過ごしていった、未来を予想する事も、過去を懐かしむ事も忘れるように東屋に時は流れた



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