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ヱヴァンゲリヲン I can redo.
第壱拾話 6th Angel (First Half)
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に取ろうとする。しかし拳銃を仕込んでいたポケットには何も入っていない。


 抜かれてる…!


 彼女がそう心の中で驚いた時、自分の足元の床がぼんやりと光った。


「はっ…!」

 部屋の様子がようやく分かった。

「葛城作戦部長、強引に連れてきてしまった事、許していただきたい」

 彼女を囲む七枚のモノリス。それぞれに奇妙な文様が彫られ、番号が割り振られている。

「私に何の用でしょうか? もし大した用事でなければ解放させていただきたい。第一、あなたたちは?」

 ミサトは視線を強めてそう迫った。しかしモノリスは口調を一切変えずに答える。

「我々はSEELE、この世界を裏から支える秘密結社。そして君達NERVの上位組織でもある」

「NERVの…上位組織?」

「そうだ、今回は君に重要な仕事を頼まれてもらいたくて呼んだのだ」

「我々の願い、聞き入れてくれるか?」

 様々な方向から聞こえる声が、彼女の心に恐怖を少しずつ植え付ける。直感が騒ぐ、こいつらは人間ではない、すぐに逃げろ。と。

「…もし嫌と言えば?」

「言うまでもなかろう…我々に従わないものは徹底的に粛清するのみだ」

 ミサトは奥歯を噛む。圧倒的な威圧感が彼女の心を更に押しつぶす。

「…内容によります…」

「そうか、それで良い。私たちが君に我々の目標を伝えれば、君は確実に我々の同志になっているだろう」

 その言葉は異様に不気味だった。

 ミサトは唾を飲み込んだ。








「監視対象物は小田原防衛線に侵入」

「未確認飛行物体の分析を完了、パターン青。使徒と確認」

 発令所のメインモニターに、青い巨大な八面体が映される。第六の使徒襲来。発令所は慌ただしくなるが、彼女の姿は見当たらない。

 作戦を統括するゲンドウのサングラスに、赤い警報画面が映る。その奥の瞳が、すっと細まった。

「初号機を出撃させる…エヴァ初号機、発進準備だ!!」

 ミサト不在の発令所は、ゲンドウの命令に従って準備を進める。

 命令を受けたオペレータたちは、ある者は戦自に応援要請、ある者は市民の避難指揮。そしてパイロットは、過去の記憶を辿る──。


 シンジは既に、エントリープラグの中で待機していた。

 前世では強力な光線で攻撃し、A.T.フィールドも不安定で中和不能という、前半戦でもっとも手強かった第六の使徒。エヴァの左手には既に銃が握られていたが、こんなもの通用するはずがない。

 どうしようか…シンジの思考は答えを見いだせない。

 掌を握り、開き、握り、開く。そして最後に今までよりも強く握ると、息を大きく吸った。

 L.C.Lが肺の中に
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