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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第16話 『蒼い雫』 前編
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――対峙するのは 『白』と『蒼』 『白き鎧』を持つ少年と『蒼い雫』を持つ少女が今、空を舞う

――その中で少年は『己の信念』を見つけ出す そして『少女』は、その彼に対して何を見るのか

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「……織斑先生と呼べと、そう言っただろうが――馬鹿者が」

一夏がピット・ゲートからアリーナへと飛翔し、それを見送った後に俺達は織斑先生と山田先生と共にアリーナの管制室に移動していた。そして、管制室で不意に織斑先生はそう呟く。口では馬鹿者、とは言っているが、その時の先生は笑っていた。

俺はてっきり、織斑先生は怒るものだとばかり思っていたので少し驚いた。まぁ…一夏は先生の弟で、それで先生は姉である以上表情には出さないが、織斑先生もやはり心配はしていたのかなと勝手に思う。

さて、俺達が今居る管制室にあるスクリーンには、今アリーナ内部で起こっている事がリアルタイムに映し出されていた。

オルコットさんと対峙すると、何やら会話をする一夏、それに応じるオルコットさん――そして、オルコットさんが何の前触れもなく自身の獲物であるレーザーライフルを一夏に向けて発砲した。そして、その直撃を受けて空中で吹き飛ばされる。

……確かに会話で何かしらあって、それが原因でオルコットさんが発砲したのかもしれない。だがしかし、『織斑先生も誰もまだ試合開始とは言っていない』のだ。

流石に今のは、俺としてもどうかと思う。ISという存在は一歩間違えば……というより、ISという既に『競技名目で兵器として使用されている』存在は相手を文字通り壊したり、殺したりする事だってできる。

仮の話をしよう。俺はフランス空軍に居た、だから戦場がどんなものかは俺も……よく知っている。だからこそ、『戦場ではいつどこから撃たれてもおかしくはない』と言われてしまえば、今の状況は仕方ないのかもしれない。
だが、『ここは戦場ではない』のだ、ましてやIS学園という学校で、別に殺し合いをする戦争ではない。無論、俺はISを兵器としてだけ使用して、それを戦争に利用するなんて認めないし、俺もそんな風には見たくない。

とにかく今のオルコットさんの行動は俺としても容認しかねるものがあったし、アリアや篠ノ之さんも険しい顔をしている。篠ノ之さんに至ってはモニターに移るオルコットさんを睨みつけてさえいる。
織斑先生も今のは俺同様容認できないのか、管制室にある備え付けのマイクを取るとアリーナに向かって言葉を放つ。

「オルコット、いつ撃っていいといった?私はまだ試合を開始しろとは言ってない筈だが、今のはどういうつもりだ?」

「……申し訳ありません、織斑先生」

「まぁいい……織
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