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カンピオーネ!5人”の”神殺し
混乱
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『・・・すまない。取り乱してしまったな。』

「・・・こほんっ!」

 恥ずかしそうにそっぽを向くエリカと黒猫。彼女たちの常識では測れない、日本人のクリエイター魂に驚き慄いていた事が、かなり恥ずかしかったようだ。だが、確かにあの作品は、『クトゥルフ神話』を知っている者ほど信じられない作品であろう。

『ま、まあ、最近ではキリストとブッタが四畳半で暮らす漫画すらもあると聞くからな。クトゥルフのラブコメ化くらい、日本人には簡単なことなのかもしれん。』

 その言葉を聞いて更に驚愕するエリカ。護堂も、その漫画はさすがに知らなかったようで、「へえ、そんなものもあるんだ。」などと関心していた。



???


 ドクン・・・!

「あ、れ・・・?」

 突然だった。

 今回のまつろわぬ神達は、何度も何度も衝突している。度重なる戦闘に巻き込まれ、重症を負った仲間の見舞いに来ていた、魔術結社【暁の風】の女魔術師リーン・フォーン。彼女の様子が、突然変化したのは。

「ど、どうした!?」

 驚いたのは、彼女と話をしていた、同僚のヘル・トーンである。彼が、今回の事件で重症を負ってしまった患者であった。ヘルとリーンは恋人同士であり、リーンはとても嘆いていたのだが、命があっただけでも十分だとヘルは考えていた。エリカも言っていたが、まつろわぬ神の戦いの場に居合わせて、五体満足でいること自体が奇跡なのだ。怪我にしても、【聖魔王】の指示で造られたこの病院は世界の裏表含めても最高峰であり、それ程苦労することなく完治するだろうと言われていた。彼は、今回の騒動に巻き込まれた人員の中でも、トップクラスに運がいい人間だった。

 今まではそんな明るい話をしていたのに、何の前触れもなく恋人の様子が可笑しくなったのだ。心配もするだろう。

 見る見るうちに青くなっていく彼女の顔から、何かマズイことが起きているのだと察した彼が、彼女の背中を摩ろうとして触る。
 通常なら、吐き気があるときに背中を摩ってもらうのは気分が良くなるものだが・・・・・・今回ばかりは悪手だった。

「うっ・・・ク!」

 何故なら、リーンには、ヘルが既に化物にしか見えていなかったからだ。

『ダイじょウぶカ!?』

 否、ヘルの事だけではない。すぐ傍にある、見舞い用の美しい花が活けられた花瓶も、今彼女が座っている小さな椅子も、ヘルが寝ているベッドも、そして、病室の壁さえも。全てがブヨブヨとして腐臭を放つ、サーモンピンクの肉の化物にしか見えなくなっていた。その禍々しい肉の化物は、ドクンドクンと、心臓の音に合わせるかのように脈動する。まるで、巨大生物の体内に入ってしまったかのような恐ろしさ、(おぞ)ましさを彼女は感じていた。

 犯されているのは
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