5 実験開始
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伯父さんの夢の中を何食わぬ顔をして歩いていると柚香の存在に気づいた叔父さんが驚いて声を上げた。
「柚香!? 」
やっぱり間違えたか。柚香と伯母さんそっくりだもんな。
俺はあえて不思議そうな顔をしながら清見に聞いた。
「柚香、知り合いか? 」
「ううん。始めてあった」
「人違いかな? 」
俺たちの会話を聞いていた叔父さんが口を挟んだ。
「もしかしてお前は安積柚香って名前じゃないか? 」
「確かに私は安積柚香だけど・・・何で知ってるの? 」
「俺は生前、アリス学園で教師をしていてその時の教え子の一人にそっくりなんだ」
「そういえば、お父さんには柚香って名前のお姉さんがいたって言ってたね」
「つまり、柚香と伯母さんを見間違えたってことか」
「私と伯母さんってそんなに似てるのかな? 世の中には同じ顔をした人間が3人入るって言うけど本等だね」
「蜜柑も柚香と瓜二つだモンな」
蜜柑の名前を出した瞬間、叔父さんの顔が劇的に変わった。
伯母さんが蜜柑を妊娠してるのがわかったのは伯父さんが死んだ後だもんな。死んで十年近くもたってから実は娘がいたって知ったら驚いて当然だ。
「伯父さん、蜜柑にも会ってみる? 」
俺が言うが早いか柚香は伯父さんの手をつかんで歩き出した。
そういえば伯父さんはこの状況を理解しているのだろうか?
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