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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第三章
そして彼の矯正が始まる。
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例えはないのかもしれん」
「はあ……」
 とりあえず早く寝たいんですが。

「君の歯はずれている。どんどん下に君の中の一つの歯がずれている。……奉仕部はそれを同じ高さへと矯正する。そして皆と対等の位置にのし上がってきたとき、君は立派な歯として、まわりに認知されるわけだ」
 どや顔でわかりづらい説明ありがとうございます。
 ……とにかく要約すると、あれか?

「つまり俺を這い上がらせて、この学校という小さな世界に認知させるわけだ」
「ああ、ただ君の努力ではない。……奉仕部の努力だ。と、言うことは、だ」
「依頼はもう済ませてきた、ってとこですか」
「ああ、さすが桐山?」
 その名前のあとに?つけるのやめろ。

「つまり、俺はさらなる面倒事に巻き込まれたわけですね。……ああ、めんどくさそうだ。客観的になって現実逃避してみようか」
「はは、気にするな。主人公が面倒事に巻き込まれるなんて鉄板だろ。だが、しかし雪ノ下からは逃げられないぞ。彼女は負けず嫌いだからな。……それに現実から逃げ切れないなんてこと、君はよく知ってるはずだ」
「……」
「おいおい震えてるぞ、雪ノ下たちに強制されて共生されて、おまけに矯正されるのが怖いか?」
「はっ、まさか……、」
 俺は顔を気持ちよく気持ち悪く歪め、にこりと笑う。

「ただの武者震いですよ。心して奉仕部に挑まないと……」
 俺は平塚先生にひらひら手を振ると、職員室を出て、奉仕部へと足を運ぶ。
 ……部活なら朝練ぐらいあるだろうな? あんまりやる気がないと飽きちゃうぜ?

 俺は大声で笑いながら廊下を進んでいった。……誰も俺の方を振り向かない。コンディションは最悪だぜ?
 俺は満面の笑みを浮かべつつ、奉仕部がある空き教室へと向かっていった。

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