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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第9話 情報は命です
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な。
あの時
(
・・・
)
のアバターと全く風貌は変わってないし、話しかけ、返されたときの反応を見て……十中八九見破ったか。ん。ぬかったな」
リュウキは、そう答えていた。少しだけ、後悔の色が濃かったのだが、それでも冷静さを取り戻した様だ。……が、このリュウキの言葉に流石に驚きを隠せないのは相手の方だった。
「ムムム……その通り、ダ。……だが、すごいナ? オレっちよりも狡猾なヤツ初めてダヨ。それも初めの層。第1層で、なんてナ? ヤー マイッタマイッタ! お手上ゲダ」
笑いながら両手を上げている。……そう言っているのだが、その姿でさえ、フェイクなんじゃないかと思ってしまう。油断ならない相手だと認識したとしても、会えたのは幸運だとリュウキは思っていた。
――この人物は、他の誰よりも、精通している
モノ
(
・・
)
を持っているから。
「《鼠のアルゴ》。……βの時の情報屋だな。……それに狡猾とは失礼だ。今のは、ただの推理だ。お前も似たようなモノだろう?」
リュウキは相手を見ながらそう答えた。
《鼠のアルゴ》
その名は、かなり有名だ。βテスターであれば誰もが知っている、とさえ言える。
アルゴは 筋金入りの情報屋であり、売れるなら、自身のステータスまで売るのだ。そこまで来れば、情報を抜かれたくない、と思ってしまうのも無理はない反応だ。だが、真骨頂は、キモはそこではない。アルゴの情報はアイテムや装備は勿論、モンスターの情報、マップの情報、……つまり、ありとあらゆる情報を仕入れている。そして、その信憑性も極めて高いのだ。
リュウキの言葉を聞いたその時、フードの下の素顔が、再び見えた。
……その顔は、ニヤリと笑っていた。
「ソノ通〜リ♪ ただの推理でもすごいサ! オレっちがそう思えたんだからナ? ソンデ情報は命ダ、この世界では特に。だから、集めてタってわけダヨ。色ンなヤツを、ナ? オレっちの姿……と言っても強制的にアバター戻されたからナ、多分髭でだと思うガ、知っているヤツは何人かいタ、デモ、あっさりと手口を見破ってくれるのはキミが初ダヨ」
アルゴは、笑いながらそう言う。
確かに簡単なデザイン変更の類はこの世界では可能だ。だから、あの世界で特徴だった髭をつけたのだろう。
でも、あんなことがあって、まだ1日もたっていないと言うのに、自分自身を決して崩してない、それだけでも、大した精神力だろうと思えた。突如、デス・ゲームになったと言うのに。
「……丁度良かった。お前がアルゴ本人で間違いないのなら、1つ情報を買いたいんだが、良いか?」
リュウキはアルゴにそう聞いていた。村に入った直後に情報屋と遭遇したんだ。……これを利用しない手は無いと思える。出会った当初こそ、
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