暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第8話 難易度変更してます
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街へ行ってそこを拠点にする時も気をつけろ。一瞬のミスが命取りになる……。死ぬなよ」
「……お前が言うと、心底震えるよ。わかった。……互いにな」

 そして、互いに見合って。

「また会おう。キリト」
「ああ……死ぬなよ。リュウキも」
「誰に言っているつもりだ? 問題ない」

 そう言っていた。

 それは時間にして数分。

 クラインと一緒にいた時を含めても。本当は名残惜しかった。キリトもは勿論、リュウキ自身も。リュウキは心では本当にそう思っていたようだ。

 そして、2人は別れた。





〜第1層 東草原〜



 リュウキは、キリトやクラインと別れた後、自身の推測が正しいかどうかを確認する為に草原、フィールドに来ていた。

「………やはり違う、な」

 リュウキは東草原で出会ったモンスターに強く感じた。自分は、もう何100何1000と、この敵と戦ってきた。だからこそ、余計に判るのだ。相手の行動のパターンが違うし、何よりも……HPや攻撃力・敏捷性、堅さ。全てにおいて違った。

 それは、考えられる中で最悪な修正だと思える。

 パニックになっている今は特にそうだ。

「まずい………な」

 大多数は感じないだろうこの感じ。元βテスター達や他のMMO出身者なら。デスゲームとわかっても、暫くでもすれば第1層、即ち初めのエリアは甘く見ることは、間違いないだろう。

「………下手をしたら今日だけでも何人死ぬかわからないかもしれない」

 このゲームを攻略しようと動き出す者達。暫くは、頭を冷やし動かないでいてくれた方が……この際良いのかもしれない。

「………オレができる事なんてたかが知れてるが」

 誰とも関わりあわずに、過ごしてきた。ネット上では勿論、現実世界でだってそうだ。
 ただ……1人を除いて。

「ははっ……ちょっとでも、現実世界に戻りたいよって、思ったの初めてかもしれないよ。爺や」

 リュウキは空を見上げた。あの世界に残してきた《親》の事を思い出していた。

「でも……多分厳しそうだよ。爺や。今回は……。βテストの時以上の期間は会えない……」

 空を見上げているリュウキは、寂しそうな顔をしてた。そして、一筋の涙が流れる。

 この世界で、感情は、……涙は我慢できないのだ。

「本当に心配かけちゃう、よね……。爺や、ごめんなさい……」

 リュウキはそう言っていた。今周辺に誰もいなかった事は、彼にとって幸運だった。

 その表情のまま……ボアを攻撃し、撃退していった。

 また、爺やにまた会う為に、ちゃんと謝る為に、リュウキは走り出していったのだった。






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