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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第7話 SAO 正式チュートリアル
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間は両手を広げた。

『プレイヤーの諸君……私の世界へそうこそ……』

 突如、街中に響き渡るような声量で話し出した。キリトはその魔法使いが言っている意味が分らなかった。

「私の世界……?」

 その言葉の意味が判らないようだ。だが、リュウキは理解した。この世界を≪私の世界≫と形容する者は、そう言える者は1人しか知らない。

「……茅場、晶彦」
「えっ?」

 リュウキの方を反射的に見るキリトだったが、そのキリトの疑問は、リュウキに聞く前に直ぐに答えてくれた。その魔法使いに似た容姿の者がだ。

『私の名前は茅場晶彦……いまやこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』
「!!」

 キリトは自分が買っているナーヴギアについての本、そして、ゲーム界の新星と謳われている人物だとすぐに理解した。場の人間の殆ども知っている存在だ。そして……、ここからの言葉、それが重要だった。

『プレイヤー諸君は……既にメインメニューからログアウトボタンが消滅している事に気づいていると思う……。しかし、これはゲームの不具合では無い……。繰り返す、不具合ではなく≪SAO≫本来の仕様である……』

 淡々と進めていく茅場晶彦。……事務的な話し方だ。そこには一切の感情さえ篭っていない。

「…………何を考えている?お前は」

 この時リュウキは、茅場であろう人物の真意が分らなかった。確かに、あの時、今思えば最後のメッセージのやり取りだ。……あの時、文面上だが 何処か、違和感を覚えた。だが、こんな大それたことをするなど……その理由も皆目見当が付かないからだ。

 そして、次の言葉は、場を更に混乱させることになる。

『諸君は自発的にログアウトする事は出来ない……。また、外部の人間の手によるナーヴギアの停止……あるいは、解除もありえない。もしそれが試みられた場合、ナーヴギアの信号阻止が発する高出力マイクロウェーブが諸君らの脳を破壊し、生命活動を停止させる』

 その言葉の内容は要約すれば、『ログアウトしようものなら……現実世界ででもログアウトする』と言う事だ。……現実でのログアウト、即ち《死》と言う事だ。

 だが、当然いきなりそんな事を言われても皆はやはり信じられない。

 場を盛り上げる演出だろうと結論付けて、何名かは動き出した。だが、混乱するがゆえに……この場を立ち去りたいとも思うのだろう。恐らくはそちらの思いの方が強い。そのメンバー達につられるように他の何名かも立ち去ろうとしたが、広場から出る事は叶わなかった。
 この空間から出られない、目に見えない壁の様なモノが行く手を遮っている。

「………ブロックしているな。この場の……半径約100m円状に所か」

 行動規制措置。これは、本来なら行けない場所だっ
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