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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第八幕 「その刃の向かう先」
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前回までのあらすじ:オールレンジ・アタッカー、セシリア


最適化処理(フィッティンング)完了 一次移行(ファーストシフト)終了しました 》


その光景に、誰もが息を呑んだ。
鈍色で無骨だった白式の装甲が眩しいまでの白一色に染め上げられる。腕部が、脚部が、スラスターが眩い光を放ち、より洗礼された姿形へと変貌を遂げてゆく。
その眩さに、セシリアさえも砲撃の手を止めて見入った。

顕現するは純白の騎士。全てを切り裂き、道を貫く者。


(・・・まさかとは思っていましたが、良くこの土壇場で―――)
「ぼうっとしている暇はないぜ?仕切り直しだ、セシリア・オルコット」
「・・・っ!」
「俺はいろんなものを守るために剣を振るう。先ず守るのは、自分の身かな!!」

次の瞬間、白式に狙いをつけていたビットの一つが真っ二つになり、爆散した。

「私としたことが、決闘中に呆けるなど・・・!!」
「もう遅い!でやぁっ!」

その一瞬の油断が試合の大きな分かれ目となった。咄嗟に操ったビットは動きが直線的になってしまい、更に一つのビットを失う。そして――

「隙ありだぁぁぁぁぁ!!」

一夏はそのまま躊躇いなく瞬間加速を使用、雪片参型を振りかぶる。一次移行を済ませたことで先ほどまでよりもさらに大きなエネルギーが放出され、白式が弾丸のようなスピードで押し出される。
――接近戦なら負けん!いや、負けられん!!
今日まで剣道に付き合ってくれた箒に心の中で感謝する。
今度こそ邪魔者が居なくなった白式はブルー・ティアーズを間合いに入れる距離まで近づき――

がきぃぃぃぃぃぃん!!

「なっ・・・!」
「接近戦が出来ないと言った覚えはなくてよ!!」

ティアーズの近接戦闘用ブレード“インターセプター”にその刃を阻まれた。さらにセシリアは巧みに剣を操り瞬時に雪片参型をはじき返し、そのまま剣撃戦に持ち込む。

「ハァァァァッ!!」
「・・・ッ!!負けるかぁっ!!」

――速い!!それがセシリアの剣技を受けて感じた最初の感想だった。
一切止まることのない斬撃の嵐。フェンシングとも違った鋭い突きと斬撃を雪片でいなす。
何ということだ。この女、射撃だけでなく剣技まで強いとは!
しかも重量とパワーで劣るはずの剣を確かな技量で補っており、一撃一撃が見た目以上に重い。
これは下手をすれば接近戦の方が強い可能性さえ・・・!?

「剣の心得はあるようですわね・・・ですが、果たして私に勝てるかしら!?」
「だったら・・・こうだ!!」

膠着状態に陥りかけたこの状況で、一夏は再び賭けに出た。
それはセシリアの剣術が西洋剣術の中でもレイピアを使うことを前提にしていたからこそ通用した、しかも二度目はないであろう一回限
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