暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜銀白の剣士〜
第12話
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アス


 私は今、ライザーと対峙している。すでに戦闘を始めてから数分以上が経過しているが、ライザーは未だ無傷に対し、私は制服もところどころ破けていて、息も上がってきていた。

「そろそろ諦めたらどうだ? お前じゃ俺は倒せないのはこれでわかっただろう?」

「誰が、諦めるもんですか!」

 私は手から魔力を放つ。グレモリーの滅びの魔力。触れたものを消滅させる魔力だ。

「フンッ」

 ライザーはそれを、まともに受け止める。もちろん、当たったライザーは当たった部分が消し飛んでいるが、すぐにその部分から炎が噴き出して、元通りになってしまった。すでに私は、これを何回も繰り返しているが、ライザーは一向に倒せる気配がない。

「リアス、投了(リザイン)するんだ。これ以上はほかの場所で見られている君の父上にもサーゼクス様にも格好がつかないだろう。キミの下僕はそれなりに残っているが、キミはもうすでに詰んでいる。―――チェックメイトだ、リアス」

 諭すようにライザーは言うが、私はそんなライザーを睨んで言う。

「黙りなさい、ライザー。私は私の為に戦ってくれている下僕の為にも諦めないわ!」

『ライザー様の「戦車(ルーク)」1名、戦闘不能!』

「聞いた? まだ私の下僕も諦めていないのに(キング)である私が諦めるわけにはいかないのよ!」

まだ朱乃、祐斗、ナギ、小猫、そしてアーシアがいる。誰一人欠けていないのだ。そして彼らはまだ諦めていないのだから、(キング)である私が先に折れていいわけがないわ!

「その通りですよ。まだ、諦めるには早いです」

 その声に振り向くと、女の子のみたいな容姿の男の子が立っていた。


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