第二十四話「祝☆入団!」
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「おー、ここがオーちゃんの家かー」
空間を潜った先は一般家庭の家よりそこそこ広いリビングだった。三人掛けのソファーにテーブル、プラズマテレビやパソコンなどが置いてある。
「あれ? お客様ですか?」
ソファーに座って寛いでいると、リビングの向こうから一人の女の子が姿を見せた。魔法使いが着るようなマントととんがり帽子を身に付けたその子は中学生くらいの年齢で、人懐っこい笑みを浮かべていた。
「初めまして、ルフェイ・ペンドラゴンといいます」
「どもども、姫咲レイだよ。いつもオーちゃんがお世話になってます」
「いえいえ、そんな。こちらこそ、オーフィスさまには私たちも良くして頂いていますよ。ところで、姫咲さんはオーフィスさまのお友達の方ですか?」
「レイでいいよ。うん、オーちゃんとは友達さ。今日は禍の団の見学に来たんだ。オーちゃんがいつもお世話になってるらしいしね」
女の子――ルフェイちゃんは手を合わせて目を輝かせた。
「では失礼してレイさんって呼ばせて頂きますね。オーフィスさまからレイさんの話はお聞きしてますよ。こうしてお目に掛かれて嬉しいです! 見学ですね、少しお待ちください。もうすぐ兄さまとヴァーリさまが帰ってきますので」
「あいあい。じゃあ待たせてもらうよー」
ソファーの上で手足を投げ出してぐでーっと脱力する。ポケットからチュッパチャップスを取り出し口に咥えると、僕の膝上に座ったオーちゃんがジッと飴を見つめてきた。
「レイ、それおいしい?」
「美味しいよー。オーちゃんも食べる?」
「食べる」
オーちゃんは初心者だからね、無難にグレープ味にしましょう。取り出した飴の包み紙を剥がしてオーちゃんに差し出す。小さな手で受け取ったオーちゃんはパクッと何のためらいもなく口にした。
「どう?」
「美味」
それはよかった、とオーちゃんの華奢な体躯をギュッと抱きしめる。オーちゃんは相変わらず抱き心地が良いですなぁ。
オーちゃんと一方的に戯れてること十分。扉を開けてメガネを掛けたスーツ姿の男の人とカジュアルな格好をした男の人がやって来た。
「ただ今戻りましたよ、ルフェイ。……お客さんですか?」
「ほぅ」
こちらに目を向けたメガネの青年が意外そうに目を開き、もう一人の男の人が面白そうにスッと目を細めた。
「おかえりなさい兄さま、ヴァーリさま。こちらの方はオーフィスさまのお友達の方で姫咲レイさんです。私たちの見学がしたいとのことですけど」
「おや? もしや、あの姫咲さんですか?」
「そうみたいですよ。本物に会えるなん
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ