暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第五幕 「一週間」
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前回のあらすじ:アリーナの屋根ってベジータの肩パットみたいなデザインしてるよね?


セシリア・オルコットと男子二人の対決が始まるまでの一週間、それぞれの人物はそれぞれの思いを胸に日々を過ごす。それぞれの人物が何をして過ごしているか、少し覗いてみよう。



ケース1 織斑一夏の場合

「めぇぇぇぇん!!」

スパーン!と小気味の良い音を立てて直撃する箒の竹刀。頭を抱える俺を見下ろしながら、箒は呆然とする。

「・・・よ、弱い・・・弱すぎる・・・!」
「やめて!その本気で憐れんでる目を俺に向けるのやめて!!」

分かっていたのだ。中学は3年間ずっと帰宅部、家計の助けになればと暇さえあればバイトに明け暮れ、受験勉強中は碌に運動をしていなかったのだから、ある意味当然の帰結だった。
・・・いや、時々武闘派の残間兄弟に筋トレや組手に手伝わされていたからそこまで鈍っているという感覚がなかったせいなのかもしれないが・・・俺は久しぶりの剣道でものの見事に箒にボロ負けした。

「いや、私もあれからかなり腕を上げたという自負はあった。あったが・・・」
「それ以上は言わないでくれ!!そろそろ俺の心が折れる!ぽっきり折れちゃうから!!」
「昔の動きの冴えは見る影も残っていないな」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
(((容赦なく折った・・・)))

臆面もなく言い放たれた辛辣な言葉にとうとう膝から崩れ落ちる一夏。歯に衣着せぬ物言いに、興味半分で見学に来ていた生徒たちさえ一夏を憐れんでいる。昔あれだけできたのだから何とかなる、等と楽観的に考えていた数分前の自分をひっぱたいてやりたい。これはかなり恥ずかしい。
何はともあれこの状況は非常にマズい。こんな有様ではとてもではないが誰かと戦って勝つなど無理だと確信するレベルで体が鈍っている。

「け、稽古だ!一刻も早く勘を取り戻さないとこのままじゃ話にならん!ISとか後回しだ!!」
「お、応・・・まぁ確かにこれは1から鍛え直す必要がありそうだ」
「稽古再開だ!よろしくお願いします!」
「その意気だぞ一夏!一心、二眼、三足、全ては闘志からだ!」

その後、二人は丸3年のブランクを取り戻すように一心不乱に稽古を続けた。その甲斐あってか一夏は少しずつ昔の勘を取り戻していく。しかしいくら勘が戻ってもそれだけでは心許ない。剣道の稽古が終わった後にもISについて学ばなければならないな、と一層気を引き締める一夏だった。



ケース2 浅間結章の場合

授業が終わってすぐに訓練機の使用許可を取りに行ったユウは、この学園の図書館へと足を運んでいた。その目的は――

「『IS訓練教本 第一版』、『今すぐ身に着けるIS運用のコツ』、『インフィニット・ストラトス 〜初心者が良く
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