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イナズマイレブンGO AnotherEdition
第1部 シード編
第4話『怒れる獣』
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見事にシードへと昇り詰めた龍野を始めとする実力を持つ選手達。しかしシードとなったからと言って、この訓練場をすぐに出る訳ではない。シードとなった者は、フィフスセクターの監視者として、転校という形で各地の学校に入学し、その学校のサッカー部に入り、フィフスセクターの支配下とし、その準備が整うまでの間は各自自由訓練を行っている。龍野の方でも、他のシードとのPK対決を行ったりなど毎日練習を欠かさず、より自分の能力の向上に励んだ。

「さ〜て、今日も練習!練習!」

『あの、龍野海君、だよね?』

「?」

いつものように練習を行うとする中、突然後ろから掛けられた声が、グラウンドに上がろうとする龍野の足をピタリ、と止める。

「あぁ、ごめん!今から練習だったんだね」

「嫌、別に大丈夫だけど?それよりアンタは?俺に何か用?」

練習しようとした事に悪気を感じ、平謝りをする少年。龍野より同じぐらいの背で茶髪の髪と、ニコニコとした表情が特徴的で、どこか大人しそうな雰囲気を持つ少年だった。

「僕の名前は、熊井寺門(クマイジモン)。皆からはクマって呼ばれてるんだ。よろしくね?」

大人なさしそうな彼は、どちらかと言えばクマと言うよりは、タヌキだろう。名前を聞き、聖帝であるイシドがシードになった者を発表した時、彼の名前も挙がり、自分と同じシードである事を龍野は思い出すが、その彼が自分に声を掛けたかは知る筈もない。

「え〜と、じゃぁよろしくなクマ。で?俺に何か用?」

「うん、実はね、ちょっと君に相談したい事があったんだけど……けど、練習の邪魔だよね?やっぱり辞めとくよ」

「大丈夫だって!俺にできる事があれば何でも相談に乗るぜ?」

「でも、君だって練習──」
「平気だって、折角訪ねてくれたんだし、話してくれよ?」

「う、うん。それじゃあね、君に相談したい事って言うのはさ」

相談を聞いてくれると言った龍野が嬉しかったのか、明るい様子で彼は龍野に、自分の心の中にある悩み事を打ち明けた。




「実はさ、僕。シードになったんだけど、なんか周りから認められてないって言うかさ」

「認められてない?」

「そうなんだよ、訓練生達から『何でお前がシードになれて、俺はシードになれないんだ』みたいな事言われてさ、同じシードの人達からも、『お前みたいなのが俺達と同じシードだなんて、マジあり得ねぇ』とかさ」

「そいつは酷いな。お前だって努力してシードになってるって言うのに」

「ありがとう。そんな事言ってくれる多分君ぐらいだよ」

「そうか?だって俺は努力してやっとシードになれたのが嬉しかったんだ。お前もシードになる為にひたすら努力したんだろう?そしてその結果シードになれたのに、周りが認めてく
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