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カンピオーネ!俺を女扱いした奴はたとえ神でも殺す!
プロローグ

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「・・・・っくくくははははハハははハハハははははは。まさか我がこのような者に負けるとはな、これは傑作、なんと滑稽な」

 荒れ果てた場で男、神は高笑いをしていた。その胸には一つの剣が刺さっており、その足元には人が倒れている。両足は砕かれ、片腕は半分ちぎれ腹には大穴ができていた。

「きたか、神殺しどもの支援者、魔女パンドラよ」

神が振り返ると、そこにはピンクブロンドの長い髪をツインテールにして背中に流している少女がいた。

「お初にお目にかかりますわ、北欧の悪神ロキさま。そこに倒れているのが私の新しい子供ですのね。可愛い顔、これで男だというのが信じられませんわ」

「たしかに、我もこ奴を見たとき女と間違えてしまった程よ、こいつは生まれる性別を間違えたな」

 パンドラは死に掛けている青年を見た。その顔は苦しみで歪んでいる。

「ふふふっ、痛い?苦しい?でも我慢なさい。今感じている痛みは、最強の頂きへと押し上げる代償なのだから。大丈夫よ。すぐに終わるわ。」

 そう言って少女は天を見上げて、声を張り上げる。

「さあ皆様!新たに生まれ落ちた神殺しに祝福と憎悪を与えて頂戴!神殺しとなる運命を得たこの子に聖なる言霊を与えて頂戴!」

「よかろう!我はロキ、その名は「閉ざす者」、「終わらせる者」の意を持つ者!神々の敵であるヨトゥンの血を引きし者!神の敵対者たる我を殺し、その権能簒奪した神殺しよ。強くあれ。賢くあれ。狡猾であれ。その権能をもって神を殺せ。欺け。我とまた相対する時まで、決して負けぬ身であれ!」



――この瞬間。青年、美原真央(みはらまお)は王、カンピオーネになった。
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