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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第八話
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 ここは海鳴市にあるとある大型ゲームセンター。海と山に囲まれたのどかな片田舎とはいえ、都市部に出ればこういった施設が一つや二つはある。この日は日曜日、しかも昼間ということもあり、ものすごい混みようであった。

「死ねこんボケェ!」
「まだまだァ!ほいほいほいっと!」
「オラオラオラァ!」

 そんな中とあるロボットゲームのエリアから叫び声が聞こえる。そのゲームの筐体はなんと10機もあり、この地域のゲームセンターとしては大規模と言えるだろう。そこには……

「ほれほれぇ、コアがら空きやでぇ!」
「何ッ!?」
「このまま叩き割って……アギャァ!おのれ自動砲台ィ……」
「ちくしょォ、コアかなりもってかれたァ……!」

 竜二と直人が隣り合わせで座っていた。どうやら対戦中らしい。また彼らの向かい側には、足が床に届いていない女の子が二人。

「フェイトちゃん、竜二さんそっち行ったよ!」
「任せてなのは!抜刀、はぁぁぁぁぁぁあああああ!」

 どうやら竜二が一人で直人、なのは、フェイトの三人を相手取っているらしい。

「ちょ、こっちになんか軽量機突っ込んできたし!あーもう面倒くさい!」
「逃がさない……落とす!」
「はいはーい、小銭砕いてきましたよ」
「サンキュアスカ、5クレずつ配っといて!あー死ぬ死ぬもうこれ以上くるんじゃねぇぇぇぇぇぇえええええ!」

 なぜこうなったのかというと……



 ほんの数時間前、家を飛び出した竜二が向かったのは翠屋だった。

「いらっしゃいませ。おや、竜二君じゃないか」
「どうも。直人来てます?」

 出迎えたのは士郎。カウンター席に案内し、水を入れたグラスを竜二に差し出すと、彼はそれを一気に飲み干した。

「いや、今日は来てないな。呼ぼうか?」
「いえ、呼び出してるんで。席とっときますわ」

 この日の竜二は、黒い薄手のシャツジャケットに暗めの青のジーンズ、黒のブーツ。尻ポケットから半分飛び出しているのは財布で、反対側の腰までチェーンが伸びている。長袖を着ているのはバイクに乗っていたからのようで、店内に入るとすぐに脱いだ。インナーは褐色の半袖Tシャツで、銀色のポリエステルらしきものによるスカルのプリント。胸元には重厚感のあるシルバープレートがネックレスとして提げられている。

「そうか、なら君の隣は空けておこう。何がいい?」
「ありがとうございます。なら今日は海鮮ピラフとアイスティーストレートで」
「はい、かしこまりました」

 伝票にすばやく書き込んで竜二の席に置くと、キッチンへと向かう士郎。そしてズボンのポケットから携帯を取り出してどこかへ電話をかける。しばらくすると、来客を示す鐘の音が鳴った。

「いらっしゃいませー」
「どうも。先輩
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