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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二幕 「その男達、苦労人につき」
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前回までのあらすじ:病弱少年は歩みを止めず、世界最強は物思いにふける


その日、俺こと織斑一夏は未だかつてない環境下にいた。
たった一人の友軍(おとこ)と周りを埋め尽くす女性軍団。その戦力差、実に30対2。恐らく前人未踏の領域である。本来なら戦略的撤退という手段を取らねばならないこの状況、しかし彼ともう一人には逃げない・・・いや、逃げだせない理由があった。
つまり何が言いたいかというと―――

(こ、これは想像以上にきつい!逃げて良い!?なぁ逃げて良いか!?)
(耐えるんだ一夏!ここで踏ん張らなければ僕たちに未来はないよ!)

たった二人の目標(ターゲット)に他のすべての注目(ロック)が集中しており、非常に居心地が悪いというこである。唯でさえこの学園内に同年代の男がいるというだけで珍しいのに、この二人は史上初の男性IS操縦者世代なのだ。ハリウッド女優も目じゃないほどの世界レベルの有名人がいるのだから、流行に敏感な年頃の女子達がそちらを見ない訳が無かった。

「織斑くんに残間くん、両方がイケメンなど・・・聞いていないぞ、IS学園!!」
「残間君はちょっとベビーフェイスだね」
「ちょ、男子2人と同じクラsとかちょっとsyレにならんしょこれは」
「アンタはどこぞの謙虚なナイトか!」
「織斑君と目が合った・・・ひょっとして私の事!?きゃー!!」
「無いわーそれは無いわー」
「二人とも何話してるのかしら?」
「内容によっては夏にウ=ス異本が出るわね」

次々に耳へ入る個性的すぎる会話内容を必死に考えないよう努める。というか最後の一人、自重しようよ。それでも後ろの席にいるこのクラスもう一人の男子、残間結章(あさまゆうしょう)が居なければすべての視線が俺に集中することになっていたというのだから本当に笑えない。

(大丈夫かい?一夏)
(あんまり大丈夫じゃないな・・・そういうお前は?)
(正直なかなかに辛いね、この環境は・・・)

結章――ユウと呼んでいる――は中学生の頃からの付き合いで、欠点の付け所が思いつかないほどいい奴だ。優しいし頭がいいし運動もできるし女子からもモテる完璧超人。もしコイツと同じクラスでなかったら・・・本当にヤバかったかもしれない。1人でも男がいるというのは、ことこの環境下ではこれ以上なく有り難い事だった。今この時だけならゲイ疑惑も甘んじて受けようか考えるほどに。(・・・やっぱりそれは嫌かな)
これでユウの兄とイタリアで見つかったという男子も一緒のクラスならなお良かったのだが、残念ながらユウの兄は隣の2組、イタリアの彼に関しては詳細不明だ。

果たしてどこで何を間違ったのだろうか。
確かに藍越学園の試験会場へ向かったはずの俺は、何故かIS学園の試験会場に辿り着いてしかもISを起動させてしま
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