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レインボークラウン
第二十一話

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               第二十一話  二匹の取った行動
 ライゾウはタロに対して真剣な面持ちで言った。
「じゃあ旦那、テレビが終わったらさ」
「その時にだね」
「ああ、外に出るか」
「そうしようね。ただね」
 ここでタロはライゾウに言う。その間も顔はテレビから離れない。
「二匹来てるみたいだけれど」
「魔力はどっちも高いみたいだな」
 ライゾウは来る相手のそうしたことも感じ取っていたのだ。
「どうやらな」
「そうだね。ただね」
「一方はかなり気が強くてしっかりしてるみたいだな」
 ライゾウはまずは一方のことを言った。
「そうみたいだな」
「そうだね、けれどもう一方はね」
「相当気が弱いな、こりゃ」
 ライゾウはこのことも感じ取っていた、それはタロも同じでこのことを感じ取りながらそのうえで話をしているのだ。
「大人しくて内気でな」
「随分臆病みたしだね」
「お嬢さんかお坊ちゃんか」
「この感覚は女の子かな」
 タロは気配から感じ取れるものから述べた。
「そうなのかな」
「気の強い方も女っぽいぜ」
「そっちもみたいだね」
「何だこりゃおいら達はどっちもオスで」
「向こうは女の子ばかりだね」
 つまり男女の対決になるというのだ。
「そうなるのかな」
「みたいだな。まあいいんじゃないか?」
「君女の子好き?」
「特に興味ないな、おいらは」
 ライゾウは女の子の話には首を横に傾げさせて返した。
「そういうのはな」
「僕もだよ、特にね」
「結婚とかもな、あまりな」
「意識してないよね」
「そうだよ、それに勝負になったら性別とか関係ないしな」
「勝つだけだからね」
 それで彼等にとって性別は関係ないとなった、そうした話をして。
 今観ているドラマの終了を待つ、それで今度話すことは。
「で旦那、ご主人と美奈子さんは?」
「まだ学校だよ」
 タロはこうライゾウに返した。
「もうちょっとしたら帰って来られるんじゃないかな」
「そうか、タミーノとフィガロには声をかけないでいいよな」
「相手も二匹だしね、数も丁度いいでしょ」
「そうだよな、それじゃあな」
「僕達だけで行こうね」
 こう話してそうしてだった、二匹はテレビを観ながらも心構えはしっかりとしていた。彼等も使い魔だけはあった。


第二十一話   完


                    2013・3・25
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