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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜MEMORY〜
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「あーもう!一体何処まで行っちゃったですか!?あのお二方は!」

 黒ウサギが二人を探し始めて早くも半刻が過ぎようとしている。

 黒ウサギは記憶喪失の彼が何処に行ったのかも解らないので、行き先の解る十六夜を追いかけている。

 上空4000mから見れば大した距離には見えなかっただろうが、彼ら四人が落下した湖から“世界の果て”に伸びる街道は途方もない距離がある。

(しかもこの辺り一帯は特定の神仏がゲームテリトリーにしています。もしも神仏たちの口車に乗せられてゲームに参加させられていたら・・・・・・!)

 益々もって十六夜の身が危ない。焦りを募らせ走る黒ウサギだったが、森林の中には不自然なものが見え足を止める。

(何故箱庭の外、それも森の奥深くに女の人が?)

 そこには長い黒髪の和風を着た女性が歩いていた。

「あの!すいません。そこの方!少しよろしいでしょうか?」

「あら、私?何か用かしら?」

「えっと、つかぬ事をお伺いしますが、こんな場所で何をしているのですか?」

「面白そうな少年がいたのよ。その子が“世界の果て”の辺りに行ったみたいなのね、だから見に行ってみようかと思って」

 黒ウサギは嫌な予感がしていた。現在“世界の果て”はすぐ近く、なのに十六夜を見つけることができていない。そしてこの女性が言う面白そうな少年おそらく十六夜は“世界の果て”まで行ったという事。

(まさか・・・・・・!)

「そういえば、その少年が水神の眷属とゲームするらしいわ」

(やっぱり〜〜〜!!!)

 黒ウサギの嫌な予感は的中した。“世界の果て”と呼ばれる断崖絶壁には箱庭の世界を八つに分かつ大河の終着点、トリトニスの大滝がある。現在その近辺に住む水神の眷属といえば龍か蛇神のいずれかしかいない。

 その水神の眷属にゲームを挑めば十六夜さんはただではすまないと黒ウサギは思った。

「本当に・・・・・・本当に・・・・・・なんでこんな問題児をぅ・・・・・・!」

「泣いている暇があるなら追いかけた方がいいんじゃないかしら?案内するわよ」

「は、はい―――わわ!」
 黒ウサギが女性について行こうとした、その時だった。

 突如、大地を揺らす地響きが森全体に広がったのだ。すかさず大河の方角を見ると、彼方には肉眼で確認できる程の巨大な水柱が幾つも立ち上がっている。

「・・・・・・。すいません。やっぱり黒ウサギ一人で向かった方がよさそうです」

「そんな事言わずに一緒に行かない?」

「でも、もしもの場合に貴女を守れないかもしれない。」

「もう!そんな事心配しなくても自分の身くらい自分で守れるわよ」

「うぅ。仕方ないですね、でも急いで行かないといけ
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