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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第一幕 「日常は終わり、そして非日常が始まる」
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れながら過ごす。ただでさえ精神衛生上良い環境とは言えないのに加え、彼の心の傷も加味するとここは刑務所のようなものに感じるはずだ。最悪、耐え切れずにぱったり倒れてしまう可能性だってある。生徒はどんな事情があろうと特別扱いはしないのが私の流儀だが、彼ばかりはそうもいかない。彼にとってはISの操縦など地獄の責め苦に等しいのだから。
だが、彼は弱音を吐かずにこうやって自分の意志で教室へと足を運んでいる。彼の友人曰く、それは彼の意地で、頑固なところだという。

ちらりと横の彼を見やる。額はうっすら汗ばみ、顔色もあまりよくない。無理をしているのは一目瞭然。色白い肌に、女性と見紛うほどに華奢な体つきは、支えてやらねば今にも倒れてしまいそうだ。だが、その目だけは強い意志を湛えていた。

(支えてやらねばなるまい。教師として、責任ある大人として――)





そして、少年は歪んだ世界の渦へと歩みを進める。それは始まりか、それとも終わりへのカウントダウンか。
この物語に台本はない。故に、真実は神のみぞ知る。
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