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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜MEMORY〜
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でよかったら参加していってくださいな」

 飛鳥は黒ウサギの発言に片眉をピクリとあげる。

「・・・・・・つまり『ギフトゲーム』とはこの世界の法そのもの、と考えてもいいのかしら?」

 お?と驚く黒ウサギ。

「ふふん?中々鋭いですね。しかしそれは八割正解の二割間違いです。我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、金品による物々交換も存在します。ギフトを用いた犯罪などもってほか!そんな不逞な輩は悉く処罰します!」

 黒ウサギは一通りの説明を終えたのか、一枚の封書を取り出した。

「さて。皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である皆さんを何時までも野外にだしておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが・・・・・・よろしいです?」

「待てよ。まだ俺が質問をないだろ」

「僕も質問したい事があるよ」

 静聴していた十六夜が威圧的な声を上げて立つ。

 今まで黒ウサギの話に興味を示さなかった(正確には色々な事に興味を向けていて結果的に黒ウサギの話対する興味が薄かった)彼が黒ウサギを見つめる。

「・・・・・・どういった質問です?ルールですか?ゲームそのものですか?」

「そんなのはどうでもいい。俺が聞きたいのは・・・・・・たった一つ、手紙に書いてあったことだけだ」

「そんな物には興味ないよ。まあ僕が聞きたい事は十六夜君の質問と一緒に答えれる事だよ。僕が聞きたいのはつまり・・・・・・」

 十六夜は視線を黒ウサギから外し、周りを見渡す。
 彼は一度ゆっくりと瞬きをする。



「この世界は・・・・・・面白いか?」

「ここのゲームは・・・・・・刺激的?」



「―――」

 他の二人も無言で返事を待つ。

 彼らを呼んだ手紙にはこう書かれていた。

『家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨てて箱庭に来い』と

 それに見合うだけの催し物があるのかどうかこそ、三人にとって、そして記憶がない彼にとっては、全てが興味深いこの世界、どんな事が起きるのかが重要だった。

「―――YES。『ギフトゲーム』は人を越えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に刺激的で面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」





「ジン坊ちゃーン!新しい方を連れて来ましたよー!」

 黒ウサギが箱庭の外壁と内側を繋ぐ階段の前にいる少年に呼びかける。

「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性二人が?」

「はいな、こちらの四人様が―――」

 クルリ、と振り返る黒ウサギ。

 カチン、と固まる黒ウ
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