機動戦士ガンダムSEED
0207話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「……いい天気だな」
空を見ると真っ青で雲一つ無く、朝特有の柔らかな太陽の光がオーブとその周辺へと降り注いでいる。そしてその光を反射してキラキラと輝くコバルトブルーの海。ここからの景色を見る限りではとてもこれから戦争に突入する国だとは思えない。
「連合軍艦隊はもうすぐオーブの領海へと侵入するそうだ」
背後から聞こえた声に振り向くと、そこには戦意を漲らせたコーネリアが獰猛な笑顔を浮かべてこちらへと近寄ってきていた。今、俺の目の前にいるのはかつてブリタニアで魔女と呼ばれたコーネリアだ。そしてその背後にはまるで従えるかのようにメギロートの群れが大人しく出撃の時を待っている。
「そうか。じゃあ行くとしようか」
黙って頷くコーネリアと共に、この一月における修理により新品同然となったアークエンジェルへと向かう。
結局アークエンジェルからは10名程度の離脱者を出したが、その数は予想よりもかなり少なかった。連合……というよりも、大西洋連邦とブルーコスモスのやり口に腹を据えかねた者がそれだけ多かったのだろう。
今回、俺とコーネリア、エキドナのシャドウミラー組はこのアークエンジェルを母艦として連合軍を海上で迎え撃つ予定になっている。当初はレモンが艦長を務めるギャンランドを母艦にするというのも考えたのだが、あちらはシーリオンの母艦として海中を移動する為に海の地形適応がSな俺はともかく、コーネリアやエキドナの事を考えるとやめておいた方がいいと判断した。
エレカでアークエンジェルの格納庫へと入り、それが確認されるとアークエンジェルがモルゲンレーテのドックから発進する。その振動を感じながら、コーネリアと共にエレカから降り……
「バスター?」
アークエンジェルのMSデッキに当然とばかりに立っていたバスターが視界に入る。
いや、確かに原作ではオーブ戦でアークエンジェルの仲間になったし、こちらもそのつもりで以前撃破出来るチャンスだったのに見逃したりもした。だが、結局この戦いでは海上で連合軍を待ち受ける作戦になったし、なによりも原作でディアッカがアークエンジェルに残った最大の理由であるミリアリアは、トールが死んでいないのもあってフリーではない。
……それでもミリアリアに惚れたのか?
キラを殺した部隊の一員という事で、アラスカでは原作通りにミリアリアとフレイに殺されかけた、という医務室の事件があった話はマリューから聞いて知っているが……それでミリアリアに惚れた?
「ん? あんたら俺の機体に何か用?」
バスターを見ながら考え事をしている俺と、その隣に佇むコーネリア。そんな俺達に声を掛けてきたのは案の定肌が色黒で金髪の男、ディアッカ・エルスマンだった。
実際にこうして顔を合わせるのは、ディアッカが捕虜になった
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ