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ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜
第五十三話
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の御仁は?」

 俺とアイーダ将軍が問答をしているのを見かけたのだろう。
 マナナン王が割って入ってきた。

「はっ、グランベル近衛兵団アイーダ将軍です」
「わしはイザークのマナナン王、なにゆえダーナを襲う? これはグランベルの侵略と見たが」
「ほう……これはこれは」

 アイーダは目を細めると不敵な表情を浮かべ、唇の端に笑みにすら見える動きを見せた。

「イザーク軍に占領されたダーナ市の解放に来てみたら、レンスターとイザークにより逆撃を受けた……ククク」
「何をバカなことを!」
「各自撤退せよ! 合流地は所定の通りだ!」

 そう言葉を残してアイーダは指輪に触れてから何やら囁くと一瞬にして姿を消した。
 同じようにして消えた者が幾人か居たが、大半がそのまま走って逃げだした。
 追撃、掃討戦を行うべきか迷ったが……

「陛下! ダーナの火災、放ってはおけません。 我が隊だけでも消化に該たりたいがよろしいか?」
「うむ。 そうすべきだな……だが、騎兵の者には追撃に回ってもらいたい」
「御意」



 消化活動は土や砂をかけるなどで行い、幸い隕石召喚(メティオ)の魔法は直接的に火炎を発生させるものでは無かった為、火災は思ったほど酷くはなかった。
 だが、アイーダ将軍の強引なまでのやり方は何故か………
 
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