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〜妖精郷と魔法の歌劇〜
シルフ領:スイルベーン
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「うっうっ、ひどいよリーファ………飛行恐怖症になるよ…………」

翡翠色の塔の根本、色とりどりの花が咲き乱れる花壇に座り込んだキリトが恨みがましい顔で言った。

あの後、随意飛行をどうにか習得した彼は、シルフ領の首都《スイルベーン》のシンボルでもある《風の塔》に真っ向正面から大激突したのだった。

ちなみに、レン達は涼しい顔で無事に着地し、現在進行形で隣で大爆笑していた。

あのクーという名の巨大な黒狼はさすがに飛べはしなかったようだが、放っておいてもそのうち現れるであろう存在感を振りまいていたのできっと大丈夫だろう。

「眼がまわりました〜」

彼の肩に座るピクシーも頭をふらふらさせている。

リーファは両手を腰に当て、笑いを噛み殺しながら答えた。

「キミが調子に乗りすぎなんだよ〜。それにしてもよく生きてたねぇ。絶対死んだと思った」

「うわっ、そりゃあんまりだ」

最高速度で激突しておきながら、キリトのHPバーはまだ半分以上残っていた。運がいいのか受身が上手いのか、本当に謎の多い初心者(ニュービー)である。

「まあまあ、回復(ヒール)してあげるから」

リーファは右手をキリトに向けてかざすと、回復スペルを唱えた。青く光る雫が掌から放たれ、キリトに降りかかる。

「お、すごい。これが魔法か」

興味津々という風に、キリトは自分の体を見回す。

すると横から、やっと笑いが収まってきたレンがヒーヒー言いながら

「高位の治癒魔法はウンディーネじゃないと、なかなか使えないんだけどね〜。必須スペルだからキリトにーちゃんも覚えたほうがいいよ」

それをかなりむすっとした顔で見るキリト。気を取り直したようにこちらを向いて、訊いてくる。

「じゃあ、スプリガンてのは何が得意なの?」

「トレジャーハント関連と幻惑魔法かな。どっちも戦闘には不向きなんで、不人気種族ナンバーワンなんだよね」

「うへ、やっぱり下調べは大事だな」

肩をすくめながらキリトが立ち上がった。大きく伸びをして、周囲にぐるりと視線を向ける。

「おお、ここがシルフの街かぁ。綺麗な所だなぁ」

「でしょ!」

リーファも改めて住み慣れたホームタウンを眺める。

スイルベーンは、別名《翡翠の都》と呼ばれている。

華奢な尖塔群が空中回廊で複雑に繋がりあって構成される街並みは、色合いの差こそあれ皆艶やかなジェイドグリーンに輝き、それらが夜闇の中に浮かび上がる様は幻想的の一言だ。

ことに、風の塔の裏手に広がる《領主館》の壮麗さは、アルヴヘイムのどんな建物にも引けを取らないとリーファは信じている。

四人と一人が声もなく行き交う人々に見入っていると、不意に右手から声をかける者がいた。

「リ
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