暁 〜小説投稿サイト〜
形而下の神々
過去と異世界
魔物との対峙
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 「……で、あとどのくらいで目的地に着くんだ?」

 レミングスと共に歩き続ける事はや5日。ココで少し気になっていた事を聞いてみる事にした。
 変わらない草原の景色は、どうしようもなく気重な永遠性を感じさせるんだ。

 そういえば地図ってないのかな。

 「レベッカ、地図って無いの?」
 「え?ありますよ。たしかお二人はイベルダで滞在するんですよね?」

 よく御存じで。というかグランシェに知恵を与えたのはこの子かも知れない。

 「あぁ、目的地と現在地を教えてくれないか?」
 「えぇ、良いですよ〜」

 そう言ってだしてきたのはお馴染みの世界地図。メルカトル図法でかかれた、なんの変哲もない世界地図だ。
 いや、国境線が違う。国が17しかない。

 レベッカが指したその場所を見るとセイレン王国と書かれていた。この高原はどうやら現代ではチベット高原の辺りみたいだ。

 それを西に向かい、インドの少し上を目指してるみたいだ。なんか西遊記みたい。
 オラ、ワクワクすっぞ。……は、違うけどなんだかどうにもならない探究心が沸いて来るね。世界地図って。

 と、そこで少し疑問点が出て来た。
 地学の定説では、地球は最初「パンゲア」と呼ばれる一つの大陸だったとされていて、その巨大な大陸が海に浮かんでいたとのことなのだ。
 それが地球を包むプレートの活動で割れて今の形になって行き、ぶつかっては内陸の山脈が形作られていったのだ。海岸沿い、または海にある山脈は火山活動が原因らしい。

 が、話によればここは地球が地球になる前の世界だと。なら世界地図がこんな形をしてて良いモノなのか?

 と、そんな事を考えていると耳をつんざくような奇声が聞こえた。その場に激しい緊張感が漂い、訳の分からない俺も、グランシェも例外なく身体を強張らせる。

 「シンバが出たぞー!!」

 直後、レミングス一の大男であるサンソンの怒声が響いた。同時にレベッカが地図を直して俺たちに叫ぶ。

 「なっ!?タイチさん、グランシェさん、避難して下さい!!」
 この慌てようだと、やはり何か大変な感じらしい。俺も不安になって来た。
 ワクワクすっぞとか言ってごめんなさい。

 「ど、どうしたんだ?」
 不安を言葉にしてレベッカに聞く。

 「シンバは巨大な猿の魔物です!! 公式無しでは敵いませんよ!!」
 と、今回現れたのは魔物らしいという事が分かる。
 え、やっぱり不安なんですけど……。

 と、言いつつレベッカもレミントも声の方へ走って行く。

 「ちょ、行っちゃう感じ?」
 「えぇ、私達レミングスは生れつき流動の公式を持ってますから」

 そう言って駆けて行く。


 「グランシェ……」
 「あぁ、行
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ