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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 一〜四章
二章 やんちゃ王子の観光
2-18血沸き肉躍る武の殿堂
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 なるほど。
 そういうことなら。

「わかりました。元々、武術大会への出場を願うつもりで参ったのです。相手の顔も見ぬうちから、必ず勝つとはお約束できませんが。姫に望まぬ結婚をさせぬためにも、力を尽くしましょう。」
「!……ありがとうございます、アリーナ様!ご武運を、お祈りいたしますわ!」
「うむ、実はわしも後悔しているのじゃよ。頼んだぞよ、アリーナ王子!」


 謁見の間を辞す。

「驚いたが。無事に出られることになって良かった」
「本当に……驚きました……。王家の姫が、武術大会の出場権を盾に、アリーナ様に結婚を迫るのかと……。」
「いっそご結婚なされてはいかがですかな。伴侶(はんりょ)を得れば、王子も少しは落ち着きましょう」
「!ブライ様……。」
「まだ早いよ。あちらもそんな気はないだろう」
「こういうことは、むしろ早いほうが良いのですがな」
「わかったわかった。そのうちにな」


 コロシアムへ向かい、控室に入る。
 中の道具屋で、念願の(てつ)(つめ)を手に入れた。

「これが噂の鉄の爪か!身体の動きを邪魔しないし、これは良いな!」
「必殺の武器といった(おもむき)ですな。相手の武器を受け止めるも良し、急所に突き付け降参を促すも良し。良いものを手に入れられましたな」
「なにがあるかわかりませんから、備えは多いに越したことはありませんね。アリーナ様、薬草も十分にお持ちくださいね」


 係の兵士に呼ばれ、会場に出る。
 ブライとクリフトは、闘技台の近くに控える。

「アリーナ様、では私はここで応援しています。」
「ご武運を、お祈りしておりますぞ!」

 王族のための特別観覧席には国王と姫が並んでいる。

 国王が声を張り上げる。

「よくぞ来た、アリーナ王子!
 皆の者!アリーナ王子は、我が国エンドールと、隣国サントハイムとの親睦を深めるため出場された、招待選手である!
 勝者の褒美(ほうび)として姫を与えることは、かえって失礼となるゆえ、アリーナ王子が優勝した場合に限り、この約束は無効とする!」

 国王の宣言を受け、客席から野太い声援が上がる。

「アリーナ王子ー!頑張れー!」
「オレたちのアイドル、モニカ姫を守ってくれー!」
「王子だけが、頼りだー!」

 これは。
 負けたら、相当恨まれるのではないか。
 王が。

「試合は勝ち抜き戦で、五人倒すと決勝戦に出られる!これまで五人を倒し勝ち進んでいるのは、まだデスピサロひとりだけ!
 アリーナ王子の一回戦の相手!ミスターハンよ、これへ!」


 会場の反対側に、対戦相手が入って来る。
 筋肉が盛り上がり、ダルマのようになった上半身を、誇示するように(さら)け出した男だ。


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