暁 〜小説投稿サイト〜
クラディールに憑依しました
夜の散歩をしました
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ど覚えておくと役に立つかもな。
 ――――さて、此処からが本番だ。
 本当に着いてくるか? 帰りはかなり遅くなるぞ?」
「――――はい」

「最終確認をするぞ、声を出すな音を立てるな、メニューも開けるなよ?」
「はい」
「それから、アスナやリズに遅くなるって連絡を――――」

「あ、待って下さい、今ケイタさんから連絡が」


 シリカがメニューを操作してメッセージを開く。


「……――――サチさんが一人で迷宮区に!?」
「――――詳しく話せ」
「ギルドのメンバーリストから位置確認できなくなって連絡も取れないそうです。
 これから迷宮区を探してみるって――――どうして? さっきまで一緒に居たのに?」

「それは迷宮区を探しに行くと言っているだけで、サチが迷宮区に居る訳じゃない。
 サチの性格を考えれば、一人で迷宮区になんて絶対に行かない筈だ」
「でもメンバーリストから確認できない場所なんて他には…………」

「いや、一部のフィールドや洞窟、位置情報が出ない場所はいくらでもある。
 …………そう言えば、さっきはどうやって俺を見つけたんだ? 転移門とは逆方向だったろ?」
「サチさんが買い物に行くって出て行った方向に後姿が見えた様な気がして
 それで位置情報を確認したんです――――そしたら会えました」

「…………そうか、別れたのがさっきなら、
 もしかしたら、これから行く所にサチも居るかもしれない」

「本当ですか!? それなら皆さんに連絡を――――」
「待て、居るかもしれないってだけだ。俺達は予定どおりで、サチを探すのはついでだ」
「でも…………」
「嫌ならアスナやリズと連絡を取って一緒に探せ、俺は一人でこの先に進む」

「…………一緒に行きます。サチさんが居るかもしれないんですよね?」
「…………そうか、ならアスナとリズに連絡を入れておけ、サチを探すから遅くなるってな」

「はい。――――そう言えば、何のクエストなんですか?」
「ん? クエストなんかじゃないぞ?」
「え? それじゃあ?」
「これからするのは――――――ただの覗きだ」


 怒るべきか? 呆れるべきか? それとも騙されてるのか?
 シリカは何とも言えない複雑な表情をしていた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ