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SAO編−白百合の刃−
SAO6-兄妹の刃舞
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 ドウセツの説得に成功したものの、遅れてしまったから間に合わないんじゃないかと思った。けど、兄達が運悪くモンスターの集団に遭遇(そうぐう)していたせいで、私とドウセツは兄達に追いつくことは出来た。
 ただ、最上部の回廊にたどり着いた時には安全エリアを出て三十分が経過していた。

「軍とは会わなかったね……」
「ひょっとして、もうアイテムで帰っちまったんじゃねぇ?」

 アスナの発言におどけたようにクラインは言う。皆も同じように感じていたが……。

「そうじゃないみたいよ」

 半分ほどまで進んだ時、微かな回廊内を反響する悲鳴が耳に入ってきた。モンスターではない声音、声だけでもわかった人の悲鳴。
 そうとわかった時には、すでに足を動かし駆け出す。私だけではなくみんな一斉に。敏捷力(びんしょうりょく)パラメータに優る私達は風林火山を引き離してしまうけど、今は立ち止まるわけにはいかない。
 先へ進むと、彼方にある大扉が見えてきた。しかも、左右に大きく扉が開いていた。扉が開いているってことと、悲鳴が響く状況を考えれば『軍』はボスと戦っている。おそらく、最悪な状況になっているだろう。全く歯が立たない状態だったら……やっぱり放っておけない!
 力いっぱい地面を蹴り飛ばして加速しさらにスピードを上げた。追随(ついずい)するように兄もアスナもスピードを上げる。ドウセツは敏捷力が高く、あっと言う間に私達に追いつき、風の如く疾走してはいち早く扉の手間にたどり着いた。

「ドウセツ!」

 少し遅れて私もたどり着き、視界に映った光景のは、

「……最悪ね」

 文字通りの地獄絵図。
 ドウセツが言った通り、最悪なものを目のあたりした。
 金属質に輝く巨大、山羊顔の青い悪魔、『ザ・グリームアイズ』右手の斬馬刀とでもいうべき巨剣を振り回す、迫力は凄まじく、まるで希望を打ち切るような素振りで『軍』を薙ぎ払っている。それはまさしく恐怖の象徴。それに逃げ戸惑う『軍』はもう統制も何もあったものではない。頭がパニックして絶望の文字だけが浮かび上がり、その表現が悲鳴を表していたと思った。

「ボスのHPは三割も減ってないとなると……ボスを倒す勢いは最初だけで、後はこのままずるずると終わるパターンね」

 こんな時でもドウセツは冷静に状況を見極めていた。

「……おかしいわね」
「な、何がおかしいのよ」
「二人いないわ」
「二人って……まさか!」

 軍の部隊の人数を数えていくと、1、2、3、4……確か十二人いた軍が十人に減っている。
 二人だけ逃げた? 敵わないとすれば、転移結晶で逃げるのが先決だ。それだったら、なんで他の人達は逃げないんだ?
 まさか…………。
 最悪の想定を考えていた瞬間だった。

「う
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