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IS クロス Zero 〜赤き英雄の英雄伝〜
Mission 6  目標を撃破し、仲間を守れ
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ろだが。
そういえば……

「その手はどうしたんだ?」

「あぁ、一応アンタのおかげでビームは避けらたんだけど、瓦礫が飛んできてそれにあたっちゃってさ」

「利き手……か?」

「まぁ、一応」

「すまない……」

「アンタのせいじゃないわよ?」

無事な片手をブンブンと振りながら否定してくれる。
仮に俺のせいじゃないとしても『守る』と言ってしまったのだから、罪悪感を感じえない。
例えるなら、ミッション失敗だな。自己評価Eだ。

「何か俺に出来ることは?」

「そんな状態のあんたにはなにも出来ないわよ」

リンは何かを勘違いしているな。俺は別に怪我を負ったわけではない。
体に、疲労は感じるが痛みは感じない。大方、気を失っているから大事を取ってという事で養護教諭が寝かせたのだろう。

「リン、俺は別に怪我を負っている訳ではないぞ?」

「え? だ、だって直撃したんでしょ?」

「直撃と言ってもあれは威力を高めた拡散弾だ。シールドを突き破った集束弾とは違う。拡散弾とは大きな相手もしくは、集団には強力だが小さい相手には効果が薄い。それにあいつのアレはもう出力も落ちていたし集束機能もイカれて、目の前を覆い尽くすぐらいには拡散していたからな。そんなものに当たっても衝撃で気絶こそしても、体へのダメージ自体は俺のバスターショットより小さい。そして俺には防御一回分くらいにはシールドエネルギーが残っていたからな」

「え? え? 意味が分からないんだけど?」

「そういうわけで、何か俺に出来ることはあるか?希望が無いなら俺が決めるが」

「???」

頭に疑問符を浮かべ続けるリンとの話し合いは結局他の奴らが来るまで終わらなかった。





No Side  ---IS学園 地下室---

薄暗い部屋の中央には『鉄の巨人の残骸』が横たわっていた。
かろうじて人型を保ってはいるが、至る所が穴だらけで最早これだけ見ても元の形状は予測も出来ないだろう。

「やはり、無人機でした。コアも未登録のコアです」

真耶はそう、解体結果を千冬に告げた。
ゼロの全力の打撃、セシリアの乱舞を受けてまでコアが無事だったのは奇跡に等しいだろう。

「そうか……」

何かを思案しているかのような溜息をもらしつつ返答する千冬。
それを意に介さ無いように説明を続ける真耶。

「ISのコアは全部で467個しかないはずなんですけど。このコアはそのどれにも当てはまらないコアが使用されていました。一体……」

「…………」

黙り込む二人。未確認のコア、所属不明のIS。不可解な事が連なる。
これだけの情報で答えを出せる物はきっといないだろう。
答えは分からないまま、真相は遠い。
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