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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―妖怪vs大天使―
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するだけで充分だ。

「バトル! スピード・ウォリアーで大天使クリスティアに攻撃! ソニック・エッジ!」

 攻撃力を倍にする効果は、遊矢のライフポイントやリバースカードがないことを併せて考えると使う必要はなく、使って《朱光の宣告者》が発動でもされたら笑えない。

 だがスピード・ウォリアーが攻撃しようとした時、大天使クリスティアに元々とは別の白銀の翼が二つ生えてきて、突如として力を取り戻した。

「手札から《オネスト》を発動する」

 光属性と属する主力モンスターがほぼ天使族にとっての切り札《オネスト》の登場に、大天使クリスティアの攻撃力はスピード・ウォリアーと同じ攻撃力まで上昇し、双方とも相討ちという結果となった。

 前述の通り、《大天使クリスティア》はその効果によって遊矢のデッキトップへと戻っていく為に、《ミニマム・ガッツ》の発動条件である『墓地へ送る』ことが出来ないので効果ダメージを与えることは出来ない。
更に三沢にとって追い風となるのは、遊矢のフィールドに健在の《神の居住−ヴァルハラ》と《コート・オブ・ジャスティス》の存在で、デッキトップにあるために次のドローで引くことが確定している《大天使クリスティア》が、特殊召喚されることもまた確定しているようなものだった。

 そして、三沢にはもうその特殊召喚を封じる策は残されていない。

 だが、そんな状況にもかかわらず三沢の表情は笑っていた。

「《オネスト》があることは予測済みだった。そして、お前の相棒を直接叩き込む為に利用させてもらった! リバースカード《奇跡の残照》を発動し、《スピード・ウォリアー》を特殊召喚する!」

 遊矢も多用する罠カード《奇跡の残照》により、大天使クリスティアと相討ちになったそのままの姿で舞い戻ったスピード・ウォリアーは、未だにバトルフェイズの為に攻撃する構えをとっていた。

「バトル! スピード・ウォリアーで遊矢にダイレクトアタック! ソニック・エッジ!」

 スピード・ウォリアーの二度目の攻撃は遂に遊矢本人へと届き、そのまま遊矢のライフポイントを削りきった。

遊矢LP500→0

「ぐああああっ!」

 敗北した遊矢が頭を抱えてうめきだすのを、三沢は計算通りだと思い胸をなで下ろした。
レイが目撃した三沢の部屋に書かれていた計算式は、三沢がデッキを作った時に書いたものだけではなく、勝った後に遊矢を助けるための理論を書き上げていたのだった。
斎王の洗脳による光の結晶からの支配を断ち切るために、尊敬するツバインシュタイン博士の論やカードの精霊の力を借りたその計算式には自信があり、事実遊矢には有効に働いているようだった。

 遊矢が頭を抱えて倒れ込むのを目撃した後――計算通りならば文字通り目覚めるはずだ――
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