暁 〜小説投稿サイト〜
とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
レベル5 でんげきせん
第1話 新たなる転入生!か?
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ウ。
すでに、我が家に服を用意してあります」
滝山は、笑顔で目黒の心配ごとを解決する。

「マリヤ、どうしてサイズのわからない俺の服が用意できる?」
目黒は、疑問を素直に口にする。
目黒に予知能力があったら、絶対に質問しない内容を。
「夏休みの間に、私が直接いろいろと触りましたから」
滝山は、嬉しそうに答える。

「なんだと!」
「ふざけるな、目黒!」
「俺たちの希望が、俺たちの希望が……」
「お姉さまの、純潔が……」
クラスメイトの男子生徒たち(ごく一部の女生徒を含む)は、滝山の言葉に対して、絶望と目黒に対する怒りがこみ上げる。

目黒は、クラスメイトたちからの追及の視線に言葉で反論する。
「マリヤ、俺はそんなことをされた覚えがないぞ」
「そうですね、眠っている間に計測しましたから」
滝山の言葉に、
「目黒のやつ、いつのまにそんな関係に!」
「寝ることで、滝山さんの母性本能を呼び起こしたのか。
目黒、恐ろしい子」
「どうして目黒は、私の前で無防備な姿をさらさないのよ!」
男子生徒たちと樫倉は、滝山の言葉に再び騒ぎだす。
牧石は、黙って推移を見つめることしか出来なかった。


「?
俺は、マリヤの前で、寝たことは一度もないはずだが?」
目黒は、思い出そうとして首を振る。
「そうね、シュウが覚えていないのは仕方ないですね」
滝山は、右手をスカートに入れると、小さな黒い固まりを取り出す。

「観覧車でのデートの時に、スタンガンで眠ってもらいましたから。
寝ている姿は、本当にかわいかったですわ」
滝山は、目黒に向かって、想いを込めた視線を投げかける。

「ふたりきりでデートだと!」
一人のいかつい顔をした男子生徒が、我慢できなとばかりに立ち上がる。
他のクラスメイトたちも、つづけとばかりに立ち上がる。
男子生徒のうち、座っているのは、どうやって事態を収拾すればいいのか悩んでいる目黒と、目黒のそばで課題の内容をぼんやりと眺めている、牧石の席にすわっていた少年である。

「私が迷子の相手をしているうちに、そんなことをしていたなんて!」
樫倉は悔しそうに、肩を振るわせている。
牧石は、どうすればこの混乱を治めることが出来るのか考えて、周囲を見渡す。
そして、牧石の視線の先に、救世主が現れた。


「久しぶりにあったから、騒ぐのはわからなくもないが、これからホームルームを始めるぞ。
おまえたち、席につけ!」
クラスの担任の先生が登場した。
先ほどまでの騒ぎで、チャイムの音に誰も気がつかなかったようだ。

生徒たちは、先生の言葉に素直に従った。
牧石は、自分が一学期に使用した椅子にこしかけるため、少年の席に近づく。

そのとき、先生が大きな声で注意する。
「滝
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ