暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
プロローグ 
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
『セモン君』

 誰かの声が聞こえる。

『セモン君。君と面向かって話すのはこれが初めてになるかもしれないね。よく聞いてくれ。君も、君の大切な人たちも、SAOからログアウトできたようでほっとしているよ。だが、まだSAOから帰ってきていない者たちがいる。そう。最近巷で話題になっている『SAO未帰還者』だ。彼らは皆、《アルヴヘイム・オンライン》……通称ALOと呼ばれるVRMMOにとらわれている。あの世界は、SAOの上に成り立ったもう一つのSAOとでもいうべき存在だ。私は一度精神を分解し、あちらに飛ぶ。彼もすぐにこのことを突き止め、やってくるだろう。セモン君。《神話剣》に選ばれた勇者よ。君も、あの世界に赴いてくれないか。もう君はVRMMOが嫌いになっているかもしれない。けれどこれは……私からの、最後の頼みだ。秋也をしっかり見てやれなかった、ふがいない兄の、贖罪の頼みだ』

 そうか……あんたは……

『……さて、私はそろそろ行くよ。セモン君。世界の運命を……君にも、託す。蛇足だが、ALOにはナーヴギアでもダイブできるよ。……向こうで会おう』

 
 
 そう言って、謎の声……いや、その持ち主は明白だ。SAOの製作者。《聖騎士》としてSAOの頂点に君臨した男。

 
 ヒースクリフ……茅場晶彦は去って行った。


 そこで、夢は終わった。


                      *


 SAO事件の解決から、二カ月の時が経過した。

 
 この二年間で、セモンの・・・清文の知る世界は大きく変わっていた。


 まず、SAO、およびナーヴギアを開発・発売した世界最強のゲーム会社、《アーガス》が倒産。その後、全ての権利は《レクト》という会社に委託された。

 
 続けて、電子機器などが発達していたこと。帰還後すぐは、PCの性能が格段に上がっていたことに驚きを隠せなかった。


 《ナーヴギア》はもちろん販売中止、本体も回収されることが決定している。


 そして・・・約三百人の、《SAO未帰還者》。

 
 SAOがクリアされたのにもかかわらず、いまだに帰還していない者たち。一体どうしたことなのか、彼らは一向に目を覚ます気配がなかった。

 
 そしてその中に、アスナ―――――結城明日奈が含まれていることは、キリトから聞いていた。


 
 昨夜の夢を思い返す。

 
 セモンの無二の親友、京崎秋也の兄にして、SAO開発者。依然として行方不明のままの《聖騎士》ヒースクリフこと茅場晶彦は、彼らは皆《アルヴヘイム・オンライン》と言うゲームにとらわれている――――――と言った。


 《ソードアート・オンライン》が大事件を起こしたことにより、ジャンルそのもの
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ