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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第34話 新生ロマリア王国
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「どうしても、反対なのかね」
俺は、再度みんなに確認する。

俺たちは、円卓のテーブルに座っている。
俺たちがいつも会議を行う場所である。
そして、いつものメンバーが集まっていた。

俺が都市解放計画を成功させてから、メンバー達の俺への態度は完璧に変わっていた。
積極的に俺の考えに賛意を示すようになっていた。
だが、俺の提案に対して反対した内容が2つある。

一つめは、解放した都市ウエイイの名前をそのままにする提案だ。
外務大臣のレグルスが、王の功績をたたえてアーベリアに変更すると言い出したからだ。
「アーベリサンドリアのほうがよろしかったのですか?」
「いや、アーベルブルクのほうがいいだろう」
「やはり女性形のアーベリアではなく、そのままアーベルという名前が」
「ここは、アーベルバークで」
「・・・」

結局都市名変更に経費がかかるという理由で強引にウエイイの名前を残した。
やはり、由緒ある名前は大切にしなければ。
ウエイイの由緒は知らないが。

もう一つは、今日も提案した内容である。
俺が王に就任してから、もうすぐ1年になる。
俺が、退位して前王の息子に王位を譲る提案だ。

俺は、冒険を再開する必要がある。
この提案もなんとしても、承認させるつもりだ。
「あらためて、みなの考えを聞きたい」
俺は、メンバー全員に問いかける。


俺の右隣にいるのが、近衛兵総統デキウスだ。
いつものように、会議は退屈らしく、新しい技のことを考えているようだ。
会議ではおとなしくしているので、俺は文句を言わない。

文句があるとすれば、顔を合わせると、しきりに転職を進めることだ。
「おまえ、20を過ぎたんだろう、そろそろ」
「いやです」

ちなみに20というのは、年齢ではなくレベルのことだ。
20以上になれば転職ができる。
どうやら、俺を戦士に転職させたいらしい。

「俺の訓練に付き合うのが、怖いのか?」
「そう、うけとってもらって結構です」
こいつのレベルは40を超えている。

こいつは、ロマリアの近衛兵なので、半年前の訓練以外は国外に出たことがない。
いったい、どんな訓練をつめばこんなところで、ここまでレベルがあがるのか。
「つまらん奴だな」
「だったら、退位を認めてください」
「それとこれとは、話がちがう」


デキウスの隣に座っているのが、ライブラ家の新当主メテルスだ。
ガイウスは引退し、ライブラ家の別宅で生活している。
ちなみに、別宅が俺の母親の生家だったり、ガイウスと母ソフィアとは知り合いだったりするのだが、どうでもいい話だったりする。

メテルスは財務大臣補佐官として、徴税員を率いている。
当然、これまでのような厳しい取り立てを厳禁しているの
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