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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第12話 そして、ロマリアへ・・・
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者が冒険したときはお調子者の王様であるのだが、今のロマリア王は一つ前の王であり、その王はかなりのしっかりものらしい。
その証拠に、王の性格が「ぬけめがない」のか「きれもの」なのか「ずのうめいせき」なのか、外部のものに知られていないことからもうかがい知れる。
この王様の情報を事前に多く集めなければ、交渉を成功させることは難しい。

俺の説明にセレンとテルルは納得したので、会議を打ち切り、近くの酒場でロマリア到着記念パーティを開くことにした。



「へぇ。そうなのですか」
「あそこのすごろく場の景品には、はがねのつるぎが用意されているのだよ」
「そうなのですか。よくご存じですね」
「知り合いと一緒に挑戦したときに、店の人から聞いたんだ」
「すごいですね。お二人で旅に出るなんて」
「まあな。さまようよろいにさえ気をつけたら、あとは余裕だな!」
「モンスターのことも詳しいなんて、すてきです」
「いやあ、てれるなあ」

セレンはカウンターで旅の戦士らしい男と話をしている。
セレンは人の話を聞くのが上手で、合いの手を入れるのも上手い。
戦士らしい男は、にやつきながら、セレンの顔と胸の部分を交互に眺めていた。
俺は、テルルとテーブルで食事しながら、セレンに情報収集を任せても問題ないといった。
「甘いわね、アーベル」
「どういうこと?」
「みていなさい。すぐにわかるわ」

「なかなか、いい子だな」
「そんなことはないですよ」
「どうだい、嬢ちゃん。俺と一緒に・・・」
セレンは顔を近づけてくる男の言葉をさえぎり、俺たちの方を見る。
「私は、あの2人と旅していますから」
「いいじゃないか、1日ぐらい。あっちも、2人きりのほうが邪魔がはいらなくてよさそうだし」
「セレン。そろそろ帰るわよ」
セレンは、テルルの腕をくみ、つれて帰ろうとする。
「おい、待てよ!」
戦士はセレンの手を取ろうとするが、テルルが素早くかわす。
どうやらみかわしの服に加えて、ピオリムをとなえていたようだ。

俺は、支払いを済ませると、2人をつれて帰った。
戦士は残念な様子を見せたが、別な話し相手を見つけたのか、女性の武闘家に話しかけていた。


宿屋に戻ると、テルルはセレンの行動を指摘する。
「セレンはすぐ、「すてきです」とか言うからね」
テルルは、セレンのまねをする。
「でも、すごいのは本当ですから」
「はぁ。天然なだけに対応が難しいわね」
テルルは、ため息をついた。

俺にもセレンの何がまずいのか、よく理解できた。
セレンは誰の話でも、素直に聞いて、よく驚き、感心し、敬意をしめす。
そのこと自体は問題ないのだが、感情を隠さないことと、セレンの魅力的な笑顔に問題がある。
耐性のない男が聞けば、ひょっとして
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