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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第7話 そして、交渉へ・・・
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じもじする。
「・・・。結婚するには、まだ早すぎます。お父様」
キセノンはおおきく笑った。
「さすが、我が娘だ。結婚は冒険が終わってからということか」
「知りません!」

テルルは叫んで、部屋をでていった。
「まったく、テルルは失礼な娘だ。幼なじみとはいえ、客人を相手に逃げ出すとは」
「・・・娘に嫌われても知りませんよ」
「これが唯一の生き甲斐なのでな。あきらめているよ」
急にキセノンは真剣な顔をする。
「アーベルよ。冒険中に娘の身になにかあったら、許さない」
「わかっています」
そういって俺はキセノン商会を後にした。

計画の第一段階は成功した。
しかし、父親を死なせない計画が成功するためには、まだまだ多くの準備が必要なのだ。

魔王バラモスを倒すことで、父親のロイズはゾーマに殺される。
ロイズの死亡フラグが立った日の夜、俺は布団の中で回避するための方法を考えていた。

最初に考えたのは、ロイズが復活可能かどうかである。
死者の復活可能な世界では、死亡フラグだけでは恐れる必要はない。
しかし、遊んでいたゲームの中では、ロイズが復活した様子が見られないことを知っている。
SFC版の勇者の母親の言葉のとおり、この世界では肉体がある程度残っていなければ復活出来ないことから、ロイズの復活はまず無理と考えた。

次に考えたのは、ロイズを異動させることである。
現場にいなければ、殺されることもない。
しかし、考えたがこれも無理だった。
近衛兵は一度決まれば、引退するまで基本的に近衛兵である。
王を守るという性質上、ころころ人を変えることなどできないのだ。
かといって、ロイズはまだ若い。
引退させることも不可能だ。

であれば、勇者の邪魔をする方法を考えてみた。
だが、勇者はひとりだけではない。
魔王バラモスを倒すことが出来なければ、次代の勇者が倒せばいい。
現在アリアハンには、12歳の勇者候補の他に、6歳の勇者候補者がいる。
勇者を邪魔しつづけた結果、バラモスがアリアハンを滅ぼしてしまったら、意味が無い。

残された方法は、勇者がバラモスを倒す前に、ゾーマを倒すことである。
勇者と一緒に先にゾーマを倒すことも考えたが、勇者の使命はあくまでバラモスを倒すことである。
別の世界の誰も知らない魔王など、攻撃されない限り、相手にする必要は無いのだ。
下手に手を出されても困る。そういって、無視されるだろう。

だから、キセノンに頼んで2年早く冒険に出ることにしたのだ。
だが、これは始まりにすぎないことを知っている。
既に、先にゾーマを倒すまでの計画は考えている。
ただ、実際に上手くいくかどうかは、冒険しなければわからないのだ。
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