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(聖刻シリーズ)創造の紡ぎ手と異世界、そして妖精
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1章 仲間というもの
ちょっとした考え事
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FAIRYTAIL。
問題児が集まる「最強ギルド」としてその名をはせていたが、七年前アクノロギアの襲撃を受け、主要メンバーが行方不明に。
七年後に天狼島から生還するが、戻るとそこは七年後の世界。
主要メンバーがいなくなったフェアリーテイルは落ちぶれて、ギルドは度重なる襲撃でボロボロ、ギルドメンバーも減り、「最強」から「最弱」となってしまったのだ。
そして「剣咬の虎」セイバートゥースと言うギルドがフェアリーテイルと変わり最強ギルドとなっているということ。
「・・そんな中、「大魔闘演部」というイベントを知った。実はそれはいろんなギルドが集まり、強さを競い合うというイベントであり、これを利用すれば再び「最強」の座に戻れるかもしれない、と思い参戦することにした・・・と」
「世界の記憶」アカシックレコードで「この世界」の過去を見ていたストーリィは、そう呟いた。
ストーリィがこの世界にやってきて、フェアリーテイルに入り早一週間が過ぎた。
フェアリーテイルのメンバーとも、それなりに「慣れあっている」つもりだ。
元々「一匹狼」の彼にしては、上手くやっているとストーリィ自身も思う。
それでもやっぱり、根本でストーリィはまだ「大勢の人間」が苦手だった。

「本当ならこの世界にはあまり関与するべきじゃあないんだけど」
今見ている理由は、「物語」を壊さないための措置。
登場人物は、自らの意思もなにもなく、ただ「物語」と言う「運命」に引きずられるだけだ。
まるで人形のように、忠実に、忠実に。
誰も変えられない。変えられるはずがない。
なぜならそれは「運命」だから。
そういう意味で、ストーリィはイレギュラーだった。
外部からやってきた、物語に存在しないはずの存在。
「登場しないはずの」人間。
「存在するはずのない者」は物語を壊す原因となりかねない。
物語に登場しないのだから、「世界」が知らないのも当たり前だ。

だから、先に未来を知っておくことで「物語」を壊さないように、重要な「歴史」の変わり目を干渉しないようにしているのだ。

だが。

「わざわざ頑張って来たのにそれじゃあつまらないしな」
ぶっちゃけストーリィはそんなことはかなりどうでも良かったのである。
「面白い」を求めてこの世界にやって来たのに、干渉できないなんてつまらないし、この世界に来た意味がなくなってしまう。
アカシックレコードは必要最低限を見ただけだ。
あまり先まで見すぎるとつまらなくなってしまう。
知らない方が楽しめるし。

「かと言って、干渉しすぎるのもまずいんだよなあ・・」
この両立が難しい。
目の前に広がった「ウィンドウ」を手を振って消し、ストーリィはため息をついた。
「とりあえずは様子見か・・」
「この世界」も意外に大変だ。


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