ＳＡＯ編
episode2 唐突で強引な出会い
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一応いま俺たちがいる『転移門』は『圏内』だが、それでもこんな人の出入りが多い場所で話をするのは落ち着かない。特に俺の場合は、最前線の攻略組でさえ知り得ないようなクエスト情報を数多く持っている。めったにいないが、『聞き耳スキル』なんか持ってる奴らを警戒するのことも必要になってくる。
幸い相手もこちらの言い分は分かってもらえた、というか予想済みだったようで、「こっちこっち！」と手を引かれてそのまま恐らく宿屋兼食事処のような店に連れ込まれる。引き摺って（というほ
どの力では無いものの）連れていかれているこの状況、悲鳴でも上げれば拉致と思われるんじゃないか、と思ったが、試すのはやめておいた。こんな時世の中、特にこのＳＡＯという世界は、非常に女性に優しく野郎に厳しく出来ている。
「まぁ、ちょっとお願いがあるだけだしね！ それに、そっちにも悪い話じゃないと思うよっ！」
ニコニコと笑う女に、それに引っ張られていく俺。その後ろをついてくる、鎧男と無表情女。
どうやら今日は、いつもより長い、というか面倒な夜になるようだった。
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