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魔法科高校の神童生
Episode7:風紀委員会
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 エイミィ撃退後、遅刻ギリギリのタイミングで鋼が登校してきたため、今後の牽制も兼ねて一発入れると、総合カウンセラーという人が教室に入ってきた。どうやら名前の通りカウンセリングを担当するようだ。それが終わった直後、


『九十九隼人くん。至急、生徒会室まで来てください。繰り返します――』


 ………え?


「あはははは!初日から呼び出しだって、あはははぅっ!?」


「は・が・ね、くん?」


「あ、あはははは……イッテラッシャイ」


 呼び出しを喰らった俺を笑う鋼に一発入れてから、俺はカウンセラーの先生に目礼して教室を出た。











                    ☆☆☆





 真っ直ぐ生徒会室へ向かう隼人。その足取りは途轍もなく重かった。
 俺、初日からなんかしたかな?そんな覚えはないけどなぁ。目ぇつけられたくないなぁ……などとどんどん思考がネガティブへ急降下していくにつれ、隼人の足は生徒会室の扉に迫っていた。



「……はぁ…」


 純度100%以上の面倒くささを外へ放出するために溜め息をつき、自分の雰囲気から消す。そうして残ったのっは、平常心な隼人だった。なにが起こっても驚かない、というレベルだったが。
 インターホンを押して型通りに名乗ると、中からインターホン越しで聞こえてきたのは、昨日少し、ほんの少しだけ話した生徒会長の声だった。どうぞ、と言われたので躊躇わずに引き戸を引く。そうして見えた光景に、早くも隼人の平常心に亀裂が走った。
 なんということでしょう。展開された目の前の光景に映るのは、学校のパンフレットで幾度と無く見た顔でした。そう、つまり、この学校の生徒会メンバーと、風紀委員長。途轍もない悪寒が隼人の背筋を駆け抜け、口元の表情筋がピクッと痙攣した。


「いらっしゃーい隼人くん」


 随分と粉々に砕け散った生徒会長の歓迎の言葉に、隼人は引き攣った顔を隠すように一礼した。


「まあまあ、そんな畏まらないで、そこの席にでも座ってください」


「あ、はい……失礼シマス」


 深々とした隼人の礼を緊張のものと勘違いしたのか、生徒会長は先ほどよりも更に猫を被ったような、可愛らしい声で椅子を勧めた。取り敢えず、そのまま礼をしているわけにもいかず、隼人はそそくさと勧められた席に座った。途端、一斉に向けられる好奇の目に、更に隼人の平常心が削られる。


「君が、九十九隼人くんかい?」


「はい」


 呼び出したのだから、それ以外有り得ない。というツッコミを隼人は胸に閉じ込めた。よくある定型文だ。
 隼人に問いかけた女の人は、恐らく生徒会の人間ではなく風紀委員の長だった
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