第十二話「アーシアちゃんがお引越しです」
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くれた。
「数ある神器の中でも、神すら滅ぼすことが可能な力を持つと言われる特殊な神器のことだよ。現時点で十三種の神滅具が確認されていると言われている。『赤龍帝の籠手』は一度しか力を倍増しない『龍の籠手』と違い、十秒ごとに力を倍増するんだ。やがてその力は神をも屠る」
解説サンキュー。っていうか、神を殺せる神器ってどんだけだよ! 俺の神器ちゃんってそんなに凄い物だったのか……。
まさかのカミングアウトに愕然としていると、朱乃さんの膝に座っているレイがP〇Pから顔を上げた。朱乃さんの膝上でクッキー食べながらゲームとか、相変わらず羨ましい奴だな……っ!
「赤龍帝かぁ、どっかで聞き覚えがあるんだけどな……どこだっけ?」
「そうなんですか?」
「ん〜……思い出せないや!」
「うぉい! なんじゃそりゃ! 期待しちまったじゃねえか! ……って、朱乃さんもあらあらって甘やかさないでください! ああもうっ、服にクッキーの食べ滓がついてるぞ」
そうやって口に詰めるから、ポロポロ零すんだ。喉に詰まらないか見ていてハラハラする。
「なんだか父親みたいね」
「……手間のかかる子供の世話をするイッセー先輩」
「イッセーさんは世話好きなんですねー」
「意外と似合ってるね」
部長、それ洒落になりませんから! 小猫ちゃん、やりたくてしているわけじゃないからね!? アーシアも 変なこと言わないで! 木場! お前はなにも喋るな!
「あらあら、また新しく家族が出来ましたわね」
「お父さん……イッセーパパ?」
いや、朱乃さん、冗談にも程がありますって! そして、レイ! 誰がパパじゃぁああああ!
「でもイッセー、パパって感じがしないからいいや」
レイの一言が意外と胸に刺さったのは何故だろう……。やっぱり見た目美少女だからか? そうなのか?
「まあ、イッセーのことはいいとして。あなたたち何かあったの? レイと朱乃、以前よりさらに仲が良くなってるから気になったんだけど」
と、部長。それは俺も気になっていた。別段、特に変わった所はないように見えるんだが、なんというか、こう……甘ったるい空気? バカップルまではいかないにしてもそれに近しい空気を感じるぞ。口から砂糖を吐くような。
「何もありませんわ。わたくしたちはいつも通りですよ。ね?」
「ん! 朱乃お姉ちゃんとは仲良こよしなのです。ブイブイ!」
「「朱乃お姉ちゃん!?」」
なななななにを言ってるんだコイツは! あ、朱乃『お姉ちゃん』だと!? 驚きのあまりに部長と声がハモちゃったじゃねぇか!
ソファ
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