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『蒼海の世紀』短編
短編
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ると言われています。例えば薩英戦争で勝った薩摩や蝦夷地が独立国となる世界もあると自分の世界の学者は言っていたりします」

 言わば平行世界やね。

「その中で、自分は坂本龍馬や西郷隆盛が死ななかったこの世界に時間(とき)を越えて来たのかと思います」

「……確かに話を聞く限りでは壮大な話だ。だが、君の持ち物は今の日本は元よりアメリカや他の国で作られる技術ではない」

 陛下はパソコンや携帯を見て頷く。そして俺を見た。

「……朕個人としては君を信じてみようと思う」

「……ありがとうございます」

 陛下の言葉に俺は頭を下げた。

「ところで君はこれからどうするのかね? 未来へ戻れるのか?」

 ……それが問題やな。

「……分かりません。戻れるなら戻れるでしょうが……自分としてはこの時代にいたいですね」

「ほぅ? 未来は技術が進んでいるのにか?」

「確かに未来の日本は生活が楽です。後アニメとかゲームとか……ですが、日本をあの戦で負けわすわけにはいきません」

 そして俺は陛下に土下座をする。

「陛下ッ!! 俺の……自分の後ろ楯になってはくれませんかッ!! 陛下が後ろ楯になれば政府関係者は元より陸海の軍人も逆らうわけにはいきません」

「……確かにな。しかし、君の後ろ楯になって日露戦争とやらに勝ったとしても国民は兎も角軍は勝ったと思うのか?」

「……確かにその通りです」

 そうなんやなぁ。俺としては突撃精神は捨ててほしいけどな。

「兎も角、君の身分は朕が保障しよう。君が行動するのはそれからでも遅くはない」

「……分かりました」

「いや気分を悪くして済まない。いきなり未来人と名乗る人物が未来を教えるなどと戯れ言を言うと精神が可笑しいではと思うてな」

「……その通りですね、少し早すぎました」

 だよな、そんな御都合は無いよな。

 兎も角、身分の保障は陛下にしてもらえる事になった。






 とまぁ、蒼海の世紀ネタでした。

 続編をと思ってましたが、主人公視点でしたので何となく皆さんには違和感を感じるかなと思い御蔵入りですかね。(標準語じゃなくて関西弁ですし)

 タイムスリップネタはなろうで執筆している架空戦記から修正してやりました。御都合であり、皇居に出現はやり過ぎかなと御蔵入りの原因の一つでもあったりします。

 ちなみに蒼海の世紀は単行本からです。同人誌なのは知っていたんですが、値段が千円を越えていたので断念して単行本で購入した経緯です(笑)

 取り合えずは早く次巻が出てほしいですね。好きなキャラは美紀、雪姐、黒河、ヒルデカルト少佐ですね〜。




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