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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―修学旅行 中編―
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…余裕の表情だった。

「それはどうかな? ダークエンド・ドラゴンの効果を発動。 攻守を500ポイントずつ下げることで、相手モンスターを一体墓地へ送る! ダーク・イヴァポレイション!」

 ダークエンド・ドラゴンの胸の部分にあるもう一つの口が開かれ、そこから発射された漆黒の炎が氷帝メビウスを墓地に送り、氷丸のフィールドをがら空きにした。

「これで終わりさ! ダークエンド・ドラゴンでダイレクトアタック! ダーク・フォッグ!」

「終わりなのはそっちだ! 《魔法の筒》を発動!」

 ダークエンド・ドラゴンの攻撃が氷丸に届く前に2つの魔法の筒が現れ、ダークエンド・ドラゴンの攻撃は氷丸ではなくそちらの方へ誘導されていってしまう。

「ダークエンド・ドラゴンの攻撃力分のダメージを受けてもらう!」

「残念だったね。伏せていたカウンター罠《王者の看破》を発動! レベル7以上の通常モンスターである《真紅眼の黒竜》がいるため、《魔法の筒》を無効にして破壊する!」

 魔法の筒がダークエンド・ドラゴンの攻撃を吸収するよりも早く、真紅眼の黒竜の攻撃が横から魔法の黒を破壊し、結果的にダークエンド・ドラゴンの漆黒の炎はそのまま氷丸を直撃する――!

「そんな馬鹿なぁ――!」

氷丸LP500→0

 微妙に間抜けな声を出しながら漆黒の炎に直撃し、氷丸のライフは若干オーバーキル気味ではあるが0となりデュエルは終わりを告げた。

「ふぅ……胸キュンポイントはまあまあだったかな?」

 胸キュンポイントというのが何なのかは全く知らないが……なるほど、これが吹雪さんのデッキか。

 ダークネスとなっていた時は《真紅眼の闇竜》の効果を十全に活かすためのデッキであった。
だが今のデッキは、手札・墓地・除外ゾーン、更にはデッキからまでも《真紅眼の黒竜》を召喚し、《黒炎弾》や《融合》やシンクロ召喚に繋ぐデッキ……流石は、カイザーのライバルたるキングと言ったところであろうか。

「うわぁぁぁぁっ!?」

 俺が吹雪さんのデッキの考察に思考を巡らせているのを、氷丸の悲鳴が遮った。
岩丸や炎丸と同じように……鏡の中へと吸い込まれて行っている!

「あれは……鏡……? 危ない遊矢くん!」

 とっさのことで反応が遅れた吹雪さんを押しのけ、鏡に吸い込まれて行っている氷丸を助けようとその手を掴む。

「聞きたいことは山ほどあるんだ……絶対に助けてやる……!」

 だがしかし、鏡が引っ張っていく力が予想外に強く支えきれずに自分まで引っ張られていってしまう。

「遊矢くん!」

 見かねた吹雪さんが助けに来てくれたものの、一人増えただけでは氷丸を引っ張り出せるとは思えない……吹雪さんまで犠牲にするわけにはいかないので、吹
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